耕すこともせず、全くといって良いほど手を加えていない自然のままの畑、その畑に種を蒔いただけで、ほとんど世話をしていないトウモロコシが小さな実をつけてくれました。世話と言えば、他の草が伸びすぎた時は少し草を刈ることと、元気に育ってね。と声をかけたくらいです。実は小さいですし、中の粒もまばらにしか入っていなかったりしますが、自分の力で育ったトウモロコシは生で食べてもとても味が濃く甘く感じました。種を取るために、少し残しておこうと思います。
花を咲かせていたにんじんはどうなったのかと探してみると、草の間でまだ何輪かの花を咲かせていました。花を咲かせなかった他のにんじんはどうなったのか探しました。背が高くなった草の間にあるひょろ長いにんじんの葉を探すのは大変ですが、目印に立てておいた棒が役に立ちました。葉っぱは元気に伸びています。地面の下ではにんじんはできているのかとても気になったので、一つ掘ってみました。草をかき分けながら、少しずつ土を取り除くと、小さなにんじんが顔を出しました。まわりを優しく掘って取り出すと、直径3センチくらい長さ10センチにも満たない小さなにんじんが出てきました。
トウモロコシと同様、そこに居合わせた子どもたちとじっくり観察したあと土をきれいに洗い落として、みんなで少しずつかじることにしました。なにせ小さいので、ほんの少しずつしかかじることができませんが、子どもたちは前歯をうまく使ってかじります。私も少し分けてもらいましたが、かなり濃くて癖のある味ですが、子どもたちはぼくもわたしもといってどんどん食べます。かなり癖がある味なのによくここまで食べるなと思うくらいでした。子どもたちには本当の美味しさがわかるのかもしれません。
前にも書きましたが、このにんじんは、私が蒔き時を間違えて、初冬に種を蒔いてしまい、発芽しないかと思っていたのが、初夏に何株かが発芽しているのを見つけてとてもうれしかったにんじんです。それが収穫できてうれしさもひとしおです。花が咲いた株からうまく種が採れると良いなと思っています。