おとまり保育での子どもたちの大きな楽しみの一つは、キャンプファイヤーです。あらかじめ自分のローソクを作ってたのしみを増やしました。キャンプファイヤーの火をもらって自作のろうそくに火を灯すのです。
お化け屋敷、お風呂、食事に続いてキャンプファイヤーです。自作のローソクを持って、少し離れたところにある運動場へ行くと、空にはとても美しい月がかかっています。満月には少し早いのですが、月の光がとても明るく、昼間とは全く違う雰囲気に子どもたちは何かを感じていたにちがいありません。
キャンプファイヤーを始めるのに、あらかじめ井方に組んだ薪に点火しようと先生がポケットを探ります。
そして「あー!マッチを持って来るのを忘れた!どうして火をつけよう?」ということばから、ストーリーが始まります。「えー!どうするの?」と不安げな子どもたち。「どうしよ?」と困った声で聞き返す先生。子どもたちもいろいろ考えますが、なかなか良いアイデアが浮かんで来ません。そうしているうちに誰かが「火の神様にお願いしたら!」と言い出します。「それ、良い考えかもしれない」とその意見を採り上げる先生、「でも、どうやって火の神様を呼ぶの?」「とにかく大きな声で火の神様を呼んでみよう」子どもたちの中で話が進み、火の神様を呼んでみました。
「火のかみさまー!」何も変化はありません。
「声が小さいのかな?もっと大きな声で呼んでみよう」
「火のかみさまー!!」まだ何も起こりません。
「心を込めて、もう1回呼んでみよう」と声を振り絞って火の神様を呼びます。
すると、突然空から大きな声が降って来ました。「だれだ!わたしを呼ぶのはー」
子どもたちは響き渡る声に驚きます。中には怖くなる子もいましたが、火をもらってキャンプファイヤーをしたいという気持ちが強いのか、泣き出したりはしません。
「鞍馬山保育園のゆりぐみです」と子どもたち。
「それで、わたしになんの用かな」と火の神様。
「キャンプファイヤーの火をくださーい」と子どもたちはお願いします。
怖くて大きな声を出せない子もいますが、それでも心から一生懸命にお願いする子どもたち。火の神様から火をもらうことはできたのでしょうか・・・