この写真、何に見えますか?鉛筆?それとも・・・何でしょう???
実はこれ、園の昼食で使っているお箸なんです。子どもたちが昼食をいただく時に使うのですが、食べ終わったら所定の場所に返却することになっています。ほとんどの子が食べ終わる頃には使い終わったお箸がたくさん集まって来ます。
ある日、女の子が全部のお箸をひとまとめにして握っていました。何をしているのかと思いながら自分の食器を片付けに行くと、その子が「先生見て!ハチの巣!」と言ってほほえんでいます。最初はなんのことかわからなくて、変な顔をしていたのでしょう、その子はお箸の束を私の目の前に持って来て、もう一度「ハチの巣!」と言ってくれたので、ようやくわかりました。六角形の箸の天の部分がたくさん集まると、本当にハチの巣のように見えます。この形を見て、「ハチの巣」ということばがすぐに出てくることに驚くとともに、その観察力と発想の豊かさに感激しました。どこかでハチの巣を見たのでしょう。六角形の集まりがそれを思い出させたのでしょうね。
何だか嬉しくなって、そのお箸の束を持ち歩いて、職員に見せては「ハチの巣」というと、職員もキョトントしていましたが、「○○ちゃんが、これをハチの巣だと言うんだよ」と言うとみんな一様にニコニコしながら、喜んでくれました。
子どものつぶやきのような声に耳を傾けていたいものです。