11名の5歳児が卒園してゆきました。卒園式で卒園証書を受取りにくる子どもたちは、緊張してはいますが、しっかりと前を向いて凛々しく歩いてきます。長い子では5年数ヶ月を当園で過ごしてきました。みんなそれぞれに大きくなりましたが、日々この子達が「今を最も良く生きる」ような保育ができたのかと考えてしまいます。この子達がこの先、持てる力を最大限に発揮し、皆が認め合いながら、違いを活かしてお互いに助け合って生きてゆくことができますように、と祈らずにはいられません。
子どもたちの育ちに十分に貢献できたのかとふり返っているあいだも卒園式はどんどん進みます。保護者の謝辞をいただくことになりました。謝辞の一部を抜粋して紹介します。
現代の暗闇のような社会でも「思いやりの心」「命を大切にする心」「自然に感謝する心」「何事にも諦めない心」 鞍馬山保育園で育った子どもたちは、出口の見えにくい大きな問題に遭遇しても静かに耐えぬき、いつかきらきら輝く日々を自ら見つけ、解決できる力を養いました。この力は自信となり、もっと高く高く弾みをつけて様々なことに挑戦し、人を守り癒やすことが自分の喜び、使命を感じる人へと成長してくれるでしょう。
謝辞を述べてくださった保護者は「みんなのいのち輝く保育園」という当園の理念を理解してくださり、子どもたちが自分のいのちをかがやかせ、他のいのちをかがやかせるように育つとおっしゃってくださっています。理念を理解し同じ思いを持ってくださっていることがとても嬉しくもあり、責任の重大さに気持ちが引き締まります。
保護者の皆様には、園をしっかりと支えていただいているということを最近痛切に感じます。本当にありがたいことです。だからこそ、保護者の皆様の園に対する真心に答えるためにも、全職員が真心を持って丁寧に子どもたちひとり一人のより良い育ちをしっかりと支え、それぞれの力が引き出せるよう保育をしてゆかなくてはなりません。子どもの育ちこそ、私たちの最大の喜びであり、全職員が同じように喜び合えるところです。
子どもたちの今は、今しかないのですから、一瞬一瞬を大切にしてゆく覚悟をあらたにしました。