園長ブログ

実験

2013/02/14

   土が削られてゆきます

以前、学童保育に来ている子どもたち3〜4人が園庭で遊んでいました。やかんでせっせと水を運んでは、築山の上からどんどん流しています。水は山の頂上付近から川となって土を削りながら流れてゆきます。何度も何度も流すものですから、流水は土を削り最初は浅かった川はあっという間に切り立った渓谷のように姿を変え、土を下流に運んでいます。子どもたちが水を流すたびに、川は姿を変え水の流れ方は変わります。低学年の子どもたちは、水が流れる様子がおもしろかったのか、目をキラキラ輝かせながら、せっせと水を運んでは流します。6年生も楽しそうにはしていたのですが、小さい子たちと遊んであげているという感じではありました。

畑を見に行こうとして通りかかったら、なんだ楽しそうなので、土がどんどん削れてゆく子どもたちと一緒に楽しんでいました。

6年生に「これが侵食やなー!?」というと「えっ?」というので、「理科で習わへんかったか?」と聞くとキョトントしていたので、「山に雨が降った雨が集まって、小さな流れになり、小川から谷、そして川へとなって流れてゆく、流れるときに土を削るので、山が形を変えるって習わへんかったか?」と再度聞くと、もう一度水の流れる様子を見て「ホンマや!ホンマや!流れが山を削っている!侵食や!削られた土が流されてる。」と少し興奮しながら「理科でやったわ。」と言っていました。どうやらこの子の中で、学校の理科で勉強したことと、目の前で起こっていることがつながったようでした。

私も、土が深く深く削り取られてゆくのがおもしろくて見入っていたら、「あっ!扇状地ができてる。」というので、目線の先を見てみると、山裾から少し離れた流れが弱くなる部分に、流された土が少しずつたまっているではありませんか。「こういうの堆積って言うんやったなー」と嬉しそうです。侵食・運搬・堆積と河川のはたらきを習ったのを思い出していたのかもしれません。

現実の遊びのなかで自分の知識が確かめることができるのって、ステキだなと思いました。

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