当園には洛北中学から6名の中学生が職場体験に来てくれました。どういう訳か6名のうち5名が当園の卒園生です。久しぶりに見る顔は、卒園のときとそう変わっていない子もいれば、名前を聞かないと誰だかわからないほどの子もいます。
みんな久しぶりの保育園を懐かしがっていました。担当の職員が言っていたのですが、園舎や、お寺の修養道場に入ったときに「あー!このにおい!懐かしい!」と言っている子がいたそうです。
そういえば、「におい」がきっかけで、記憶が甦ってくることってよくあります。もちろん、懐かしい曲を聴いて、その頃のことを思い出すということはありますが、「におい」の場合は、よりリアルに思い出すという気がします。
詳しくはわかりませんが、においの情報が脳の中で処理されるときには、記憶に関する海馬や、情動や記憶に関わる扁桃体といった脳の部分と関係があるそうです。
久しぶりに園に来た卒園生が思い出したのは、どんな記憶や感情だったのでしょうか。
においに限らず、幼いころの記憶というのは大切だと思います。保育園で過ごす子どもたちが何を体験し、どんな記憶を刻むのか、一瞬一瞬、ひとり一人ちがう子どもが、その時に何を感じどう思うだろう?そして子どもたちが何を学ぶのだろう、ということを常に意識している必要がありそうです。