「まちくさ」って何だと思いますか?
そうです。その名の通り「町に生えている草」です。コンクリートのすき間、溝の中、空き地に生えている、普段は見過ごしてしまっているような、いわゆる雑草と呼ばれる草です。そんな、普段は気にもとめないような町に生える雑草に敢えて注目して「まちくさ」と呼ぶのです。そして、この「まちくさ」をただ「雑草」と呼ぶのではなく、自分なりの名前をつけてみようという試みをはじめたアーティストの方がいらっしゃいます。まちくさ博士 重本 晋平 さんです。
そして、重本さんのようなアーティストと子どもたちの出会いをプロデュースしていらっしゃる NPO法人 子どもとアーティストの出会い(理事長 井手上 春香さん)がともに「まちくさワークショップ」という活動を展開していらっしゃいます。そんな皆様にいらしていただいて、当園の年長児達が園の周辺でまちくさを見つける「まちくさワークショップ」という活動をしました。
鞍馬は町ではないので、正確には「まちくさ」ではないかもしれませんが、普段何気なく見過ごしてしまう身近な自然に目を向ける、親しみを持つという意味ではとても良い機会だと考え、子どもたちと参加することにしました。
当園はとても自然豊かな環境にあります。多くの方に「自然環境が豊かで良いですね。」と言っていただきます。たしかにその通りです。しかし、いくら豊かな自然環境が身近にあったとしても、その自然を子どもが身近に感じ興味を持って接することをしなくては、子どもが主体的に自然という環境に関わる機会がなければ、身近にある自然の価値を活かしているとはいえません。
子どもは、探求心に満ちているので、自然の中に出れば自ら様々なことをみつけ、学びます。もちろんそういう姿を見て、子どもの学びが広がり深まるようにすることが保育者の仕事です。それに加えて、ちょっとしたきっかけを作ってあげることで、子どもの興味や探求心が広がり、学びが深まることもあります。そんなきっかけ作り、環境作りも保育者の仕事です。ちょうどそんなことを考えていたところだったので、このまちくさワークショップがそんなきっかけ作りになれば良いと思いました。
また、当園は豊かな自然環境があまりにも日常的なので、草でも花でもそこにあるのが当たり前、虫もそこにいて当たり前になってしまっていることも否めません。あたりまえになるとありがたくなくなりますし、興味も探求心も湧きにくくなります。それは大人だけなのかもしれませんが・・・
子どもたちが、まちくさ博士というアーティストを通して、いつもとは違った方法で、自然と接する、新たな視点で自然と近づくとても良い機会になると考え「まちくさワークショップ」を行いました。
まちくさ博士 重本晋平さんのホームページ http://machikusa.com/
NPO法人子どもとアーティストの出会い ホームページ http://www.npo-kad.com/