台風が秋を連れてきて、10月になった途端に涼しくなりました。朝夕は肌寒いくらいです。今朝の気温は16度でした。お彼岸を過ぎたころからしのぎやすくはなりましたが、京都市内では、最高気温が30度を越えた日もありました。ところが、台風が近づいた9月30日は最高気温が22.8度、10月1日は23.5度です。一気に秋が来たと実感できます。
自然はちゃんと季節の移り変わりを表してくれています。景色も、色も夏のそれとは違います。朝日のなかではすべてのものがとても立体感を伴って目に飛び込んできますし、午後に傾いた太陽に照らされる山の木々は、乾いた空気のせいかコントラストの高い写真のようです。日の光が斜めになってきたからなのかもしれません。
園児と園の近くを歩いていたら、「なんか、いいにおいがする!」というので、ふとみるとキンモクセイが小さな花をつけ始めていました。その時の花は、まだあのやわらかなオレンジ色にはなっていなくて、うすみどりから黄色くなりかかっていたのが、2日後にはちゃんとキンモクセイ色になっていました。
シュウメイギクも咲き出しました。キブネギクとも呼ばれるこの花は今の季節にたくさん咲きます。今のところ鹿に食べられることなく、花を開いていたり、つぼみをたくさんつけていたりします。このまま美しく咲いてくれると良いのですが・・・
ジョロウグモがいたるところに巣を作っています。大きくてカラフルな雌が巣の真ん中でどんと構えていて、小さなオスは巣の端の方にちょこんといる姿がかわいらしい感じです。
夜になると鹿の鳴く声が山や谷に響き渡ります。やはりどこかもの哀しい声です。ときどきムササビがキュルキュルキュルと鳴く声も聞こえます。夜歩いていたら、すぐ近くの木の枝でガサガサと音がするので、持っていたライトで照らして見たら、大きなムササビが枝の上からこちらを見ていました。ライトがあたると目がピカピカと光ります。リスのように大きなしっぽをピンと立てていました。枝からジャンプしないかなと思ってしばらく見ていましたが、その時は飛びそうにありませんでした。
植物も動物も、季節の移り変わりを敏感に感じ、それに合わせて生きているのですね。園児たちにも移り行く季節を感じて欲しいと思います。