園長ブログ

赤ちゃん学 〜表情〜

2012/09/12

赤ちゃんはとってもかわいいですよね。いつ見てもあやしたくなったり、話しかけたくなったりします。赤ちゃんが笑ってくれたりすると余計にかわいいと思えます。

新生児微笑といわれるこのほほえみは実は赤ちゃんがお腹の中にいる時から現れているそうです。赤ちゃんはお母さんのお腹の中でほほえむ練習をしているのです。もちろんこれは、嬉しいからとか気持ちが良いから微笑んでいるわけではありません。
この微笑みによって、周囲の人はなおさら赤ちゃんをかわいいと思い、あやしたり面倒を見たくなります。特にお母さんのこういう気持ちを引き出すために、お腹の中で微笑む練習をしているのです。

私たちは赤ちゃんをお世話してあげていると思っていますが、実は赤ちゃんが、私たちにお世話したくなるように働きかけているのです。一人では生きてゆくことができない赤ちゃんの生き残り戦略なのです。赤ちゃんの体つきや顔つきだって丸っこくて、おでこが広く、目鼻が顔の真ん中より下に集まっています。かわいく見える姿かたちをしているのです。

そんな言い方をすると、赤ちゃんがかわいくなくなってしまいますか?戦略といっても、赤ちゃんが「よしこうしてやろう。」なんて考えてやっているわけではないのは当然です。そのようになっているのです。

赤ちゃんは、こうやってお腹の中にいる時から表情をつくり、コミュニケーションの準備をしているのですね。

生まれたばかりの赤ちゃんでも、顔の表情をまねすることができます。赤ちゃんの顔の前で口を開けたり、舌を出して見せたりすると、おなじようにまねをします。まねをするというとは、学習の始まりです。赤ちゃんはお母さんのお腹の中でその準備をして、生まれ出てから、すぐに学習をしている、学習の始まりです。ただそれは、赤ちゃんが自らの意思で、そうしようと思わないと学習は成立しません。いくら大人がさせようと思っても、赤ちゃんが興味を示さなければ、学習は成立しません。
あかちゃんが自分から興味を持つからこそ成り立つのです。主体はあくまでも赤ちゃんです。赤ちゃんが自ら学ぼうとするのです。

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