もちろん、山や海に行ったり作物を育てなくても、身近なところで自然の営みは繰り広げられています。ただ、そこに気がつくかつかないか、目を向けるか向けないかで、ずいぶん違ってくるのだと思います。都会の道端で、アスファルトの割れ目に生えた一本の草がけなげに生きて行くことができるのは、人間が気付く事が少ない様々なつながりの中にいるからなのだと思います。ただの一本の草も、地面から水をもらって、太陽の光を浴びて生きています。アスファルトの下の土の中には様々な生物がいるはずですし、時には虫が飛んできて受粉を手伝ってくれるかもしれません。他にも人間にはわからない様々なつながりもあるかもしれません。1本の草も、そうやって様々な関わりの中で生きているのです。お互いに関わり合って生きてゆくのに都合の良い環境には、多様な要素があることが必要です。様々な条件があり、多種多様な動植物が生存している場所の方が、より多くの関係性が生まれます。いろいろないのちが生きてゆくための環境が整いやすいということです。つまり、豊かな自然の中では、様々ないのちがつながりあい、関わり合って生きてゆく事ができる。多様ないのちどうしの多様な関係性が生まれるのです。
多様な関わり
2016/01/06