各国のニート率が、子どもの幸福度の教育分野の指標として取り上げられていたユニセフのレポート。「就学・就労・職業訓練のいずれも行っていない15〜19歳の若者の割合」を各国で比べていますが、就労については、「景気低迷が若者の失業率にも大きく影響を及ぼしており、OECD 加盟国では今や合計 2,300 万人以上の若者がニートのカテゴ リーに該当し、その半数以上が働く ことをあきらめている。」という報告を紹介しています。働きたくても就職先が見つからず働けない若者がたくさんいるとも考えられます。働く意志があるけれども、就職先がなくて働けないのと、就職先はあるのに働こうとしない、働く意欲に欠けるでは、事情が異なるのではないかと思います。日本に特徴的なのかもしれませんが、働くことを望まなかったり、人と関わることに積極的ではないひきこもりといわれる人のような人もいます。『平成25年版 子ども・若者白書』第2節には、「若年無業者,フリーター,ひきこもり」の項目があります。少し見てみます。
若年無業者
15~34歳の若年無業者は63万人,15~34歳人口に占める割合は2.3%。というデータがあります。そのうち15~19歳が9万人だそうです。
その理由は、
就業を希望しているが若年無業者が求職活動をしていない理由は,「その他」を除くと,15~19歳では「学校以外で進学や資格取得などの勉強をしている」と「病気・けがのため」が,20~24歳と25~29歳ではそれらに加え「知識・能力に自信がない」が多い。就業を希望していない若年無業者が就業を希望しない理由は,「その他」を除くと,15~19歳では「学校以外で進学や資格取得などの勉強をしている」が,20~24歳と25~29歳では「病気・けがのため」に次いで「特に理由はない」が多い。
と説明されていました。
ひきこもり
内閣府が平成22(2010)年2月に実施した「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)」22によると,「ふだんは家にいるが,近所のコンビニなどには出かける」「自室からは出るが,家からは出ない」「自室からほとんど出ない」に該当した者(「狭義のひきこもり」)が23.6万人,「ふだんは家にいるが,自分の趣味に関する用事の時だけ外出する」(「準ひきこもり」)が46.0万人,「狭義のひきこもり」と「準ひきこもり」を合わせた広義のひきこもりは69.6万人と推計される。
とあります。
ひきこもりになったきっかけは,「その他」以外では「職場になじめなかった」「就職活動がうまくかなかった」など仕事や就職に関するものが多いようです。