2014年 1月

職員バンド

2014/01/07

生活発表会には毎年、職員も出し物を発表しています。
今年は自分が希望する楽器を使ってみんなで合奏しようという事になりました。まだどんな曲になるか決まっていない時に、担当職員からなんの楽器にするかと言う回覧板が回ってきました。
私は秋にウクレレを買ったばかりだったので迷わず、ウクレレ♪と書きました。
ウクレレ…私は中学から高校にかけて少しギターをかじった程度に触れていて、最近次男がそのギターを弾いたりするのを見て、もう一度何かしたいなぁ〜と思いついたのがウクレレでした。
そんな感じだったので、まだコードもきちんと押さえられないのに大胆にも職員バンドでウクレレを担当するなんて!
保護者の方に協力してもらってクリスマスメドレーの楽譜ができあがりました。その楽譜の素晴らしい事!私は大胆にもウクレレをすると言った事に後悔し始めていました。

みんな個別に練習をして、私はギター、ベース、カホン、鈴の職員と一緒に仕事終わってから二回練習しました。
始めは自分のパートを弾くのに必死だったけど、何度か練習してゆくうちに回りの人の音を聞いて合わせていこうという所までいけました。

でも12人全員の合同練習は生活発表会前日の一回だけ…
どんな風になるかワクワクドキドキでしたが、みんなで合わせてみると、思ったより曲になってるやん!
みんなと合奏していると、回りの人の音を聴きながら自分から合わせていこうと言う気持ちがあり、みんなについてゆくのに必死だけど、その中にいてなんだか心地いいのです。

これって普段の生活でも大切な事だよねって、みんなの音を聴きながら考えてました。
「みんなの気持ちを聞きながら自分から歩み寄ってゆく」
職員バンド…当日の発表は、私は途中から楽譜を追うのに必死でしたが、この発表を通して何か素敵なプレゼントをもらった気持ちになりました。

きょうのごはん

2014/01/07

(昼食)
・ごはん
・高野豆腐の煮物
・ブロッコリーのサラダ
・赤だし

(おやつ)
・七草粥

 

 

*本日のおやつは七草粥です。

無病息災を願って人日の節句(1月7日)に食べられている日本の行事食です。

本日は出汁をとった後の昆布で作った木の芽煮(鞍馬名産の山椒と昆布の佃煮)を七草粥に添えました!

心残り

2014/01/07

子どもたちを見守ってくださっている玉杉大黒天の大きな杉の木。別の倒木によって傷ついても、力強く立っていた木でしたが、昨年12月初めごろから傾きが気になり出しました。以前から少し傾いていたのですが、傾きが大きくなったように感じてならなかったのです。それも、前は少し横に向いていた傷口が正面の方を向いてきたようなので幹がねじれながら、傾いていっていたようです。お寺の皆さんも心配されていたようですが、参拝者からも心配の投書があったそうです。

最初はずいぶん傾いたなーと思った程度でしたが、日が経つにつれ傾きが強くなってゆくのです。危険なので、大きな木を切ることを専門に行っていらっしゃる方に相談したら、このまま放っておいたら倒れてしまうので、切るしかないとアドバイスしてくださったそうです。

しかし、なんと言ってもご神木です。私も、好きな木なので伐採されてしまうのは、心が痛みました。お寺の皆さんもそう考えたようで、たとえダメでもベストを尽くして助けることを考えることなく、安易に伐採してしまうのはご神木に申し訳ないという気持ちを持った人が多かったようで、わらにもすがる思いで、近くにいらっしゃる樹木医の方に診ていただきました。樹木医の方は、幹の上の方を見て、雷が入ったかもしれないとおっしゃったそうですが、結論は、「切ることをおすすめします。」でした。

いよいよ、12月28日と29日の2日間で切ることが決まりました。28日にはお寺で行われるお餅つきに全園児で参加する予定でしたが、伐木のために道路が通行止めになるので、もちつきへの参加を取りやめたクラスもありました。そんなこともあってか、どうしようもないのはわかっているし、専門家の意見が「伐採」だとしても、最後に何とかならないものかという思いが頭から離れず、私はしばらく軽い気持ちにはなれませんでした。

見守られて

2014/01/06

当園はお寺の境内にあります。お寺の境内は山の中です。ですから、境内には動物、植物、昆虫、様々な生き物が生きています。そして私たちが最もよく目にするのが樹木です。樹木の種類もスギ、ヒノキ、マツ、トガ、ケヤキ、カゴノキ、カヤ、サクラ、カエデ・・・などなどたくさんありますし、小さな木から樹齢100年以上の木もたくさんあり、中には樹齢500年を超える木もあります。

古い大きな木の多くが杉の木で、ご神木として古くから多くの方が拝んでいらっしゃる木もあります。園から参道を少し登ったところにある、由岐神社の境内には樹齢800年といわれるものを含む3本ほどの杉の大木がありますし、由岐神社の少し上には、玉杉大黒天と呼ばれて信仰を集めている大きな杉の木があります。葉の先が玉のように巻いているから玉杉(たますぎ)と呼ばれているそうです。子どもたちは散歩の途中によく見上げています。

山頂付近の木の根道は子どもたちのお気に入りの場所の一つですが、この近くには大杉権現として信仰されている樹齢千年の杉の木があります。残念ながら昭和25年の台風で折れてしまい、根から10メートルほどを残すのみとなっていますが、お参りの方が絶えません。

もちろんご神木以外にも大きな木はたくさんありますが、子どもたちにとって身近なのは、由岐神社のご神木と、玉杉大黒天だと思います。そのうち玉杉大黒天の杉の木は、もともと、太い幹が二股に分かれた特徴のある杉の大木だったのですが、20年くらい前になるでしょうか、台風で他の大きな木が玉杉大黒天に倒れかかって、二股になったところから二つに裂けてしまったのでした。大きな傷を負ったにもかかわらず、その後もしっかりと立って、私たちを見守ってくださっていました。

子どもたちは、みんなに見守られて大きくなってゆきます。

きょうのごはん

2014/01/06

(昼食)
・ごはん
・大根の煮物
・春雨の酢の物
・吉野汁

(おやつ)
・バナナケーキ
・牛乳

 

*新年あけましておめでとうございます。

長いお正月休み明け少し調子が上がらないかなぁと思いお腹にやさしい大根にしました。そして、今日はとても寒い日だったので大根の煮物もおつゆもいつもより少し熱めにして出してみました。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

「おー」

2014/01/06

いつもの給食の時間。いつもの様に乳児室へ食べ終わった食器を引きにいきました。

すると、「おー。」「おっ。」と私の方へ声をかけてくれる0歳児の男の子。

「なーに?」と返事をすると「あーあー」とお話しをしてくれます。そして、ニコニコしてくれます。

「いっぱい給食食べた?」と聞くと「あーあー。」と返してくれます。

私が給食を作っているのをわかっていて話かけてくれているんだなと思いました。

「美味しかった?」と聞くと手足をバタバタしてニコニコ笑顔で答えてくれました。

気持ちが通じ合った瞬間だったと思います。とても可愛い瞬間をありがとう。

試してみる 4

2014/01/05

昆布の味比べにはじまり、いろいろなことを実際に試して見ることがおもしろくなってきました。翌日になり、前日に作ったおすましが少し残っていたので、味見をしてみたら、どちらの昆布を使ったおすましも、味がまろやかになっていました。もちろん、一晩置いたものを子どもに提供することはありませんが、時間の経過も味に影響するのだと思いました。

試してみることは更に広がってゆきます。次には味噌汁で試してみるとどうなるのだろう?という疑問が湧いてきて、調理の先生が2種類の出汁昆布で味噌汁を作り比べていました。味噌汁になると、おすましでは気になっていた、新しい昆布(B)の味の主張がそれほど気にならなくなり、しっかりした味わいの味噌汁になりました。今まで使っていた昆布(A)の方はあっさりしたいしさ。といったところです。保育士の先生達にも試してもらったら、好みはいろいろでしたが、体が元気なときには昆布(B)を使った、しっかりした味が美味しいと感じるし、疲れているときには、昆布(A)を使ったあっさりした方がうれしいかもしれないといった意見もありました。とてもおもしろいと思います。

この実験?を通して昆布(A)も(B)も、使用目的や料理の種類によって使い分けるのが良いのではないかという結論にいたりました。

その素材がもっとも生きる調理方法や味付けは何か、素材のことをよく知り、活かせる方法を考えると良いのですね。当然といえば当然のことなのですが、小さことであっても、体験を通して実感することは価値のあることだと思います。

それぞれの食材について良く知り、この食材の良さを最も活かすことのできる場や調理方法はなにか?と心を使うことが大切なのでしょう。

ひとり1人違う人のことをよく考え、理解しようとしたうえで、その人の良さが最も輝く場所や仕事ってなんだろう?そんな風に考えられると良いのですが・・・

2種類の出汁昆布をきっかけに、試してみることをこんなに楽しめたのは、すぐに実行して形にしてくれた、調理の先生達のおかげです。

試してみる 3

2014/01/04

出汁昆布の味比べでおすましを作ったら、今まで使っていた昆布が全体的に味のバランスがとれていました。

新しい昆布(B)は単独では味がしっかりしていたものの、様々な味が混じるとバランスが悪くなってしまいました。自己主張が強すぎると、いろいろなものの味をバランスよく活かすことが難しくなるのでしょう。

人でも同じかもしれません。声が大きく自己主張の強い人が自分の意見をどんどん通そうとすると、良いアイデアを持っている人でも、発言でき無いままになってしまったり、発言しても、大きな声にかき消されてしまうことがあります。そうなると、全体としてはバランスが悪くなってしまいます。

出汁昆布(A)は、単独ではあまり目立たないのですが、他の食材の良いところを引き立てるように働くと、材料それぞれの良さが活かされて、全体としてはバランスのとれた味になりました。

これを人に当てはめると、「人の意見を聞く(聴く)」ということにつながるかもしれません。聞き上手はコミュニケーション上手だと聞いたことがありますが、人の話を素直に聴く、何か意味のあることなのだと思って聴く、ただ聞くのではなくて傾聴することがこれに当たるのかもしれません。みんなが大きな声で、言い合ってばかりでは、どこかバランスが悪くなってしまいそうです。昆布が「傾聴」することの大切さを教えてくれました。ちょっと飛躍しすぎですかね。

昆布一つとってもこれだけ奥が深いものなのだということに、不思議さとおもしろさを感じ、調理の先生たちと「いろいろなことを試してみるとおもしろいね。」ということになりました。

せっかくおすましを作ったので、子どもたちや保育士の先生たちの意見も聞いてみました。子どもたちはおすましの味見をしてそれぞれに自分の好きな方を教えてくれましたが、顕著な傾向があったわけではありません。保育士の先生達は、今まで使っていた昆布(A)が好きといった人が少し多かったかもしれません。

試してみるのって、わくわくします。

試してみる 2

2014/01/03

私の何気ない一言から、出汁昆布の味比べが始まりました。同じ量の昆布と水からひいた出汁を比べてみると、今まで使っていた昆布(A)より、新しい昆布(B)の方が味がしっかりしているように感じました。味比べを実際に行ってくれた先生も同じ意見でした。ところが、これだけではどちらにするか決めかねます。

迷っていると、調理の先生が「少し手を加えてみます。」と言うので私は自分の仕事に戻りました。しばらくして「さっきの出汁にだしじゃこや削り節などを加えてみました。」といって持って来てくれた2種類の出汁の味を比べてみました。他の食材が加わって少し複雑な味わいになりましたが、ここでもやはり今まで使っていた昆布(A)の出汁より新しい昆布(B)の出汁の方が味がしっかりしているというのか、濃い感じがしました。

またまた調理の先生から、実際に食べる状態に味付けをして食べ比べてみようと提案して、すぐにシンプルなおすましの味付けをしてくれました。これを食べ比べてみると、今までと少し違います。

これまで同様、新しい昆布(B)でつくったおすましは、相変わらず味がしっかりしていますが、今まで使っていた昆布(A)で作ったおすましがおいしく感じるのです。(A)は昆布の味が主張しすぎない分、他の食材の様々な味が感じられます。いろいろな味がバランス良く味わえるというとわかりやすいでしょうか。それに対して、新しい昆布(B)のおすましは、しっかりした味ではあるものの、昆布の味が立ちすぎていて、バランスが悪い感じがするのです。

ここまで試してみて不思議だと思いました。最初、昆布だけの時は、新しい昆布(B)の方が味がしっかりしていて、味わいがあると感じ、だしじゃこや削り節などを加えてからも、新しい昆布(B)の方が味がしっかりしていると思っていたのに、おすましとして仕上げると、前から使っていた昆布(A)が主張しすぎない分、全体のバランスがとれた結果的に「おいしい」味になったのでした。

試してみる 1

2014/01/02

ある日、調理を担当している先生から相談を受けました。食品を納入してくださっている業者さんから「今まで使っていた出汁昆布の収穫量が減少し納品が難しくなるので、ちがう種類のだし昆布を納品しても良いか。」との提案があったが、どうすれば良いのかという相談です。2種類の出汁昆布のどちらを使うのか決めてほしいということです。

そう聞かれて思いついたのは単純に両方の出汁昆布を比べてみることでした。他の条件を可能な限り同じにして二種類の出汁昆布を比べてみたいけれどどうしたら良いか、逆に調理担当の先生たずねてみました。2〜3日後には何か考えてくれるのかなと思いながら仕事をしていると、厨房に来てほしいというので、いっても見ると、「これを味見してみてください」と2つの器を手渡されました。早速、二種類の昆布で出汁をひいてみたというので、行動の早さに驚きながらも試してみました。

最初に試した昆布(仮に昆布Aと呼びます)は、口に入れるとほのかに昆布の香りがするくらいで、ごく薄い味しか感じませんでした。次に試した方(仮に昆布Bと呼びます)は、味も香りもしっかりしています。味にこくがあるというとわかりやすいでしょうか。「どちらが新しい方かわかりますか?」と聞かれ、正直言ってどっちがどっちなのかわかりませんでした。最初の方(A)はあまり味がしないけれども、後の方(B)はしっかりと味が出ていたように感じたと、率直な感想を伝えました。正解はAが今まで使っていた昆布でひいた出汁で、Bが新しい昆布だそうです。昆布が違うだけでこれだけ味が違うというのは驚きです。

昆布による味の違いはわかりましたが、どちらを使うと良いのか、決めるというのは結構難しい問題です。

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