保育所保育指には、保育の養護と教育のうちの教育に関わるねらい及び内容の「健康」の領域の「ねらい」の中には 「自分の体を十分に動かし、進んで運動しようとする。」とあり、「内容」には「いろいろな遊びの中で十分に体を動かす。」「様々な活動に親しみ、楽しんで取り組む。」などがあります。
例えば、赤ちゃんの時は、はいはいからつかまり立ち、つたい歩き、立つと発達が進んでゆきます。そして、歩く、走る、のぼる、おりるなど発達過程にそって発達してゆきます。ですから、その時期に合わせた運動を遊びの中でできるようにすることが必要となってきます。そういうと、練習をさせるように聞こえますが、あくまでも子どもが主体的、自発的に行うことができるように環境を構成するのです。また、発達の順序は一定でも、その早さは子どもひとり一人異なるので、その子の今に合った環境を構成することが必要となってきます。「子どもは十分に体を動かすことの心地よさを味わうことで、自ら活動することの喜びや達成感を味わい、ますます活発に遊ぶようになります。」(保育所保育指針解説)と言われるように自ら活動することの喜びや達成感があるからこそ、もっとやてみたい、次に挑戦しようという意欲が湧き、ますます活発に遊ぶようになるのです。自ら活動することの喜びや達成感をたくさん味わうことができるように、保育者は環境を構成するのです。でないと、「ただ遊ばせている」だけになってしまいます。
そして基本は子どもが「楽しんで取り組む」ことです。「子どもは自ら楽しみながら、心と体を十分に動かし、繰り返し試したり、工夫したりすることにより身の回りの事象などへの興味や関心を深めていきます。」(保育所保育指針解説)そのことをとおして、友だちとの関わりを深め、仲間と一緒に取り組むこと協力することに楽しさを感じるようになるのです。