2013年 8月

きょうのごはん

2013/08/27

・ごはん

・鰤の南蛮漬け

・野菜のごま和え

・豆腐のみそ汁

しあわせ 2

2013/08/26

国の発展を測るために、経済的な指標であるGNPやGDPだけを基準にするのは片手落ちだ。なぜなら、人々が望むものは突き詰めれば「しあわせ」なのだから。しあわせは経済的(物質的)な豊かさだけでは計ることができない。もちろん衣食住が足りて生活できることは基本的なこととして大切だが、最低限の物質的豊かさに加えて、家族や地域社会のきずな、人と自然の調和、国民が共有できる歴史、文明、文化がしあわせであるために大切なことだ。という考えのもとブータンの第4代ジグミ・シンゲ・ワンチュク国王が国の繁栄の指標としてGNPやGDPにかわる「GNH」を提唱しました。

確かにGNHやGDPの値が高くても、自殺者やうつの人が多い国もあります。ですから、GNPやGDPの高さだけが、その国の国民の幸福度を表しているとは言えないでしょう。

しかし、しあわせというどちらかというと個人的な感覚を計ることは難しくはないのかなと思ってしまいますが、そこは、先日紹介した、4つの柱と9つの領域があります。この9つの領域がとても幅広く全体的にとらえられています。心理的幸福という個人の主観的幸福度や自分の時間の使い方という個人的なものからコミュニティーの活性化や文化の多様性、そして生態学的な多様性(環境)というところまで、非常に幅広くとらえられていることがわかります。
ブータンでは2年ごとに9つの領域にわたる指標に基づいた調査が行われ、その結果が政策の決定に活かされることはもちろん、政策がGNHの目的にかなっているかどうかを審査し、政策の評価と統合を行っているのだそうです。
このGNHの考え方はブータンの憲法にも明示されていて、それに基づいて政策決定が為されているのです。

GNHという理念があり、その理念に基づいて、現状を把握する方法を考え、改善点があれば、GNHの理念によって政策を立案してゆくのだそうです。

いつも理念にかえって考えることの大切さを改めて思いました。

きょうのごはん

2013/08/26

・ごはん

・なすとトマトのミートグラタン

・コーンサラダ

・スープ

お地蔵様のお身ぬぐい

2013/08/26

毎年、地蔵盆前に、ゆりぐみさん(5歳児)が六体地蔵様を洗ってくれます。

保…「今日、ゆりぐみさん(年長組)お地蔵さん洗ってくれたんだよね〜ありがとう」

Aちゃん…「一生懸命、磨いたけど、あんまり綺麗にならへんかったわ〜」

保…「本当に?きっと喜んだはったと思うよ」

B君…「洗ってたら、目を閉じやはったで〜」

保…「水でさっぱり洗い流してもらって気持ちよかったのかな?」

C君…「ブラシで強く磨いたから目が痛かったんちゃう?」

Dちゃん…「でも、笑ったはったで!」

最初は、一人の子と話してましたが、周りにいた、ゆりぐみさんがどんどんその時の事を話してくれて、お地蔵様の立場になって一生懸命、考えて話している姿が実に素直で微笑ましく暖かい気持ちになりました。

帰りに、お地蔵様を見ましたが本当にニッコリ笑ってるように見えました。

しあわせ 1

2013/08/25

国民総幸福量(Gross National Happiness, GNH)ということばがあります。これは国民全体の幸福度を示す尺度です。国民総生産(Gross National Product, GNP)が「一定期間に国民によって新しく生産された商品やサービスの付加価値の総計」であり、国内総生産(Gross Domestic Product、GDP)は、「一定期間内に国内で産み出された付加価値の総額」で、両方ともその国の経済的な豊かさを計る指標です。この物質的な豊かさをお金という尺度で測るのに対して、GNHは、精神面での豊かさを「値」として、国民の幸福度を測ろうとするものです。

1970年台にブータン王国の国王ジグミ・シンゲ・ワンチュクは、国家の問題が経済成長だけに特化されることを心配し、ブータンで優先するべきなのはGNPやGDPではなくGNHだと決めました。そして、国の発展の度合いをGNHで測ることを提唱したといいます。

この考えの基本には、人間社会の発展とは、物質的な発展と精神的な発展が共存し、互いに補い合って強化していったときに起こるものだという考え方があります。

このGNHはそれまでブータンでは伝統的だった価値観をわかりやすく整理したもので、
1. 公正で公平な社会経済の発達
2. 文化的、精神的な遺産の保存、促進
3. 環境保護
4. しっかりとした統治
というGNHの4つの柱のもとに
1. 心理的幸福
2. 健康
3. 教育
4. 文化
5. 環境
6. コミュニティー
7. 良い統治
8. 生活水準
9. 自分の時間の使い方
の9つの分野にわたって、「家族は互いに助け合っているか」「睡眠時間」「植林したか」「医療機関までの距離」など72の指標があるそうです。
人々のしあわせを見える化するということなのですね。

お地蔵さまの持ち物

2013/08/24

5歳児たちがお地蔵さまのおみぬぐいをしている様子を先生から聞きました。子どもたちからは「お地蔵さんが『ありがと』うって言ったはるのが聞こえる」「目をきれいにしてあげたら、お地蔵さまの目がだんだん開いてきた。」「明日もお地蔵さまをきれいにしてあげたい。」などのことばが聞かれたそうです。微笑ましくなります。

子どもたちが興味をもったお地蔵さまの持ち物、六体のお地蔵さまは次のようなものを持っていらっしゃいます。

柄香炉といって香炉に持ち手がついていて、持ち運ぶことができる香炉があり、その柄香炉を持っていらっしゃるお地蔵さま。左手に数珠を持っていらっしゃるお地蔵さま。合掌していらっしゃるお地蔵さま。幢幡といって仏様や菩薩様を荘厳し供養するための幡を持っていらっしゃるお地蔵さま。意の如く願いを叶えてくれる宝の珠とも言われ、仏様の教えの象徴とも、お地蔵さま自体を表すとも言われる如意宝珠を持っていらっしゃるお地蔵さま。錫杖と宝珠をもっていらっしゃるお地蔵さまがいらっしゃいます。錫杖は杖の先に金属の輪がついていて、振ると音がする仏具で、もともと修行僧が山野を歩く際に獣を避けるために用いたと言われています。山に入るときに、熊よけに鈴をつけるようなものでしょうか。金属の部分だけを短い柄につけ、これを振りながらお経を唱えたりすることもあります。

この中からどれだけの実物を子どもたちに見せてあげることができるでしょうか。

  柄香炉を持ったお地蔵さま

  数珠を持ったお地蔵さま

  合掌しているお地蔵さま

  幢幡を持ったお地蔵さま

  宝珠を持ったお地蔵さま

  錫杖を持ったお地蔵さま

子どもの興味

2013/08/23

地蔵盆を前に、童形六体地蔵尊のおみぬぐいをした5歳児たち。石像についた汚れや苔を小さなブラシで丁寧に落としていました。ずいぶんと時間をかけて丁寧にしていたようで、お昼ご飯の時間になってしまったので、まだ続けたかったけれども仕方なく終わったという感じでした。

おみぬぐいを終えて園庭に戻ってきた5歳児たちが、声をそろえて「園長先生」と呼ぶので、お地蔵さまがきれいになったから見てほしいというのかと思いながら園庭に行ってみると、6体のお地蔵さまがいろいろなものを持っているようだけれども、何を持っているのか教えてほしいというのです。

どうやら、おみぬぐいをして近くでよく見てみると、普段拝んでいるだけでは気付かない細部に気付き、興味を持ったようです。普段は前垂れをつけていらっしゃるのを取り外したので、よく見えたこともあると思いますが、いろいろなことに興味、関心を持てるところがこどもたちのステキなところです。

子ども 「これは何?」
園 長 「柄香炉といって、良い香りのするお香を焚くものだよ。」
子ども 「このお地蔵さまは何を持っているの」
園 長 「なんだと思う。」
子ども 「お数珠!」
園 長 「そうだね。」
子ども 「この桃みたいなのは何?」
園 長 「それは宝珠って言って、宝の珠っていう意味なんだよ。」

子どもの質問は尽きることがありません。
子どもの興味関心がどんどん広がるにはどう答えると良いのか?よく考えて言葉を返した方が良いのですが、ついつい説明ばかりしようとしてしまいます。

ことばで説明しましたが、伝えるのは難しいこともあるので、実物があるものは実物を持って来て見せてあげようと思います。

お地蔵さまのおみぬぐい

2013/08/22

8月後半になると地蔵盆がやってきます。地蔵盆については前にも取り上げたので、詳しくは書きませんが、8月24日を中心に行われるお地蔵さまをまつる行事です。
町内や辻ごとに祀られたお地蔵さまが、宿(会場)となる家に祀られ、その前でお参りや、数珠繰りをしたり、子ども向けのイベントや福引きなどが行われます。

園では8月23日に地蔵盆のお参りをします。お寺の参道を少し上がると、牛若丸がいたといわれる東光坊跡の前に、牛若丸の守り本尊だったともいわれる川上地蔵尊がいらっしゃいます。このお地蔵さまもお散歩の時によく拝んでいるので、地蔵盆にはみんなでお参りしています。

また、園の前には童形六体地蔵尊というお地蔵さまがいらして、子どもたちを見守ってくださっています。子どもたちは毎日お地蔵さまの前で手をあわせ、登園時には「お地蔵さまおはようございます」降園時には「お地蔵さまさようなら」とお地蔵さまを拝んでいます。ですから、地蔵盆には童形六体地蔵尊にもお参りします。

地蔵盆を前にして5歳児たちが童形六体地蔵尊のお身ぬぐいをしていました。石像なので水をかけて、たわしで洗いますが、「たわしだと大きすぎて細かなところまできれいにならないからもっと小さなブラシが良い」という意見が出たらしく、子どもたちは歯ブラシを一本ずつ持って、お地蔵さまのお身体をきれいにしていました。参加していた子どもたちは、おもしろかったのか、全員1時間以上もの長い時間とても一生懸命に取り組んでいました。中には「毎日お身ぬぐいしたい」という子どももいたそうです。

子どもたちが頑張ったので、お地蔵さまはとてもスッキリと美しくなられました。卒園児の保護者が毎年奉納してくださる前垂れ(よだれかけ)を新しく掛け替えたら、さらにさわやかな雰囲気になりました。

子どもたちの、お地蔵さまが美しくなってくださるのが嬉しいという気持ちと、もう20年近くにわたって毎年地蔵盆前とお正月前に、手作りの前垂れ(よだれかけ)を奉納してくださる保護者のお気持ち、その他多くの方々のお気持ちが合わさって、お地蔵さまはいつもより輝いていらっしゃいます。

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