2013年 3月

道徳 3

2013/03/26

「いじめは悪いことだ!絶対にしてはいけない!」声高に叫び、毅然とした態度で望むことは、もちろん大切なことです。こう叫ぶのは、子どもたちに「いじめは悪いことだ!絶対にしてはいけない!」と教えようということなのでしょうか。

「そんなこと言われなくてもわかってるよ!」そんな声が子どもたちから聞こえてきそうです。子どもたちは、今更いわれなくてもそんなことぐらいわかっていると思います。わかっていてもしてしまうのはなぜでしょう。

いじめられる子が被害者で、いじめる子は加害者。そんな単純な図式でとらえて良いのでしょうか。確かに殴る蹴るの暴力、持ち物を隠す、金品を要求するなど刑法に触れるような行為が行われてれているのが事実のようです。そんなことはしてはいけないとわかっているのにいじめをしてしまう子。その子こそ、心にトラブルを抱えているのではないでしょうか。なにか、いたたまれないものが子どもたちの心の奥にくすぶっているように思えてなりません。いじめられる子は被害者ですが、いじめる子も、「いじめずにはいられない」という心にさせられた被害者なのかもしれません。

こんなことを書くと、いじめられている子に、「何もわかってないのに、偉そうなことを言うな!」と叱られそうです。しかし、昨日までいじめていた子が、今日からいじめられるということがあると聞きました。子どもたちが「助けて!」と叫んでるのではないでしょうか。

それに対して、私たち大人がすべきことは何でしょうか。いじめた子を厳罰に処することなのでしょうか。考えれば考えるほどわからなくなってきます。

「しっかり洗ってや」

2013/03/26

毎日の給食やおやつの時間の事なんですが、食べ終わるのが遅くなった子ども達は直接給食室に食器を返しに来てくれます。「ごちそう様でした。」や「遅くなってごめんなさい。」と言って返しに来てくれます。

中には「しっかり洗ってや。」と返しに来る子どももいます。思わず吹き出してしまいました。そこを通りがかった先生が「ごちそう様でした。遅くなってごめんなさい。って言う方が良いと思うよ。」と話かけてくれました。その次の日の事です。

今度は「ごちそう様でした。遅くなってごめんなさい。しっかり洗っといていや。」またまた吹き出してしまいました。

道徳 2

2013/03/25

教育再生実行会議の「いじめの問題等への対応について」という提言には、どこか違和感を感じてしまいます。法制化ってどういうことなのでしょう。確かに現在のようなひどい状況では、致し方ないのかもしれません。しかし、法制化ということはそれに違反すると罰せられるという意味合いがあると思います。罰せられるのが嫌だからいじめをしないというのは、どこか方向が違うように思えてなりません。

「いじめない」ということは、相手の気持ちに自らの心を運び、「こんなことをしたら、あんなことを言ったら、相手は辛いだろうな。」と想像する心、相手の気持ちを思いやることです。それがなければ、いじめは本当の意味ではなくならないと思います。

子どもは育てられたように育つといいます。誰かの気持ちに思いを馳せることができる子は、乳幼児期に周囲の人に、自分の気持ちを受けとめられ、認められて育った子どもです。そう考えると、いじめが蔓延しているということは、乳幼児期に丸ごとを受けとめられ。認められ、信じられずに育った子が多いということなのでしょうか。

乳幼児の育ちに携わる者としては背筋に寒いものが走ります。今まで、本当に真心を持って、ひとり一人の子どもの気持ちに寄り添ってきただろうか。ひとり一人の子どもを丸ごと信じて見守ってきただろうか。そのままのあなたで良いんだよ。と心の底から受けとめてきただろうか。その時その時は一生懸命やってきたつもりですが、不十分だったかもしれません。もしそうなら、これからはもっともっとそうしてゆきたいと思います。

だって、子どもひとり一人が輝いていてほしいから!いじめたら叱られるからいじめないのではなく、「そんな恐ろしいことはしたくないからしない。」という自らの心中から湧き出る思いで、いじめをしない人でいてほしいから!

こんな考えは甘いのでしょうか・・・?

お別れ会

2013/03/25

お別れ会の日は、今まで、お世話になった、ゆりぐみ(5歳児)さんに、ありがとうの気持ちを込めて、小さいぐみから手作りのプレゼントを渡したり一緒に遊んだり、ゆりぐみさんのリクエストの給食メニューを全クラス一緒に頂いたりします。

その他にも今回は、ゆりぐみさんが話し合って、大好きな「ハレハレホ—」の歌やこままわしも皆の前で披露してくれることになりました。披露する事が決まってから、保育園だけでなく、家に帰ってからも、お父さんに教えてもらったりして、それぞれ一生懸命こまをまわす練習をしていたようで、当日の朝も「ドキドキしてきた〜」「回るかな〜緊張してきた」と言ってる子、やるぞ〜と朝から気合いを入れている子もいて、そんな思いで当日を迎えようとしてる事を知り、私まで嬉しくなってきました。

今まで一度も回せたことのなかった子も本番、二回目には回すことができて、他の子も自分の事のように喜び、手と手を取り合う場面もあり、感動しました。

また、次に年長ぐみになる、ひまわりぐみさんも、そんなゆりぐみさんの姿を釘付けで見てる姿が印象的でした。小学校に行っても、何かに一生懸命取り組んだり、人の事も自分の事のように喜べる気持ちをもち続けてほしいと、思います。

道徳 1

2013/03/24

いじめや体罰など子どもが犠牲になる事件がたくさん起きています。多くの人が現状を憂い、このままではいけない、何とかしなくてはと思っているはずです。どうすれば良いのでしょうか。

今年1月教育再生実行会議の開催が閣議決定され、3月22日までに4回の会議が持たれています。2月26日には「いじめの問題等への対応について 」という第一次提言が出されました。提言には、道徳の教科化、いじめ対策の法制化、いじめに向き合う体制の構築、毅然とした指導、体罰禁止の徹底が謳われています。

これを読んだときに、私はどこかしっくりこない感じがしました。道徳を教科にするということは、子どもに道徳を「教える」ことを強化してゆこうということだと思います。道徳って教えるものなのでしょうか?

道徳には教科として教えられる部分というのもあるかもしれませんが、社会生活を送るための基本は、他の人との関係性をどう持ってゆくかということです。それは誰かに教えられてわかることではないように思います。例えわかったといっても、それは頭でわかっただけで、心で感じたり、魂に染みこむようなものとは違います。心や魂でわかるためには、赤ちゃんの時から主体的に環境に働きかけて活動することを保証され、適切に見守られながら育つこと。他の子どもと関わる機会をたくさん持っていることが大切なのだと思います。他の子どもとの関わりは楽しいことばかりではありません。ケンカを通して自分の想いだけを通すことはできないことを体験し、相手の想いを推し量ることなど様々な体験をすることで、自立と自律を学んでゆきます。これは体験を通して生活の中で学ぶことなのだと思うのです。だからこそ、0歳のときから他の子どもとわることが、大切になってくるのです。

自分の心からわき上がってくる思いが道徳の基本にあるように思えてなりません。

プレゼント

2013/03/23

5歳児たちが卒園してゆくにあたって保護者の皆様から記念品を頂戴しました。まず一つ目は、万が一のときのための防災頭巾を整えさせていただきました。二つ目は、タペストリーになったカレンダーです。縦80センチ、横60センチくらいの大きさのタペストリーにマス目状の刺繍が施してあります。そのマス目に綿が入った丸い布にフエルトでつくった1から31までの数字を縫い付けたものをマジックテープで貼り付けるようになっています。これが日にちなので、31まであるのです。月の数字はマス目の左右に並んでいて、当月の数字をカレンダーのまん中に貼ります。余ったマス目には子どもたちひとり一人が思い思いに飾り付けた布を貼るようになっています。手作り感いっぱいで、とても暖かな感じのするタペストリーカレンダーです。

園にいただいたのはこの二点ですが、職員も銘々にステキなプレゼントをいただきました。1つは額に入った写真です。卒園児全員と、職員それぞれが一緒に写っている写真を、子どもたちがかわいらしくデコレーションした額に入れてくださいました。事前に時間を見つけて園に来ては子どもたちと職員の写真を撮影するなど、手間と時間を惜しまずに作ってくださったのです。写真の中の子どもたちはどの子もとびきりの笑顔です。本当にステキな手作りのプレゼントです。その他にも私は何にでも合わせやすくブルーグレー色でセンスの良いのネクタイをいただき、早速つかわせていただいています。

保護者の皆様には何から何までお世話になり、感謝しても感謝しきれません。

ポスト

2013/03/23

保育園の玄関にポストがあります。
子ども達がお散歩から帰ってきたら必ずといっていいほど、「先生お手紙入っていたよ!」と言ってポストから郵便物を持ってきてくれます。でもこの赤いポスト…少し小さいサイズで雨の日には大きな郵便物が入っていたらぬれてしまうし、私がこの園に来て20年たちますが、その頃からあるのでくたびれてきました。

なんとかお山らしいポストができないかなぁ〜と用務と保育を兼任してくれてる職員に相談してみました。この人、今までも保育園の中で「こうだったら使いやすいなぁ…」て思う事も子ども目線で見て、思い通りの物をパッパと作ってくれるんです(まさにマジックハンド!!)

さて、数日たって「完成!」って持ってきてくれたのがこのポストです!
想像していた以上に素敵で木のぬくもりがあって、お山の中の保育園にぴったり!
子どもにももっと取り出しやすいようにと、少し低い位置に取り付けてくれました。

それからというもの、保育園の玄関を通る度になんだかホッとした気持ちになっています。
子どもからも「小鳥さんのおうち!?」とか話してる子もあり、本当に動物さんも集まってくるような自然にとけ込んだポストになりました。

きっと郵便屋さんも、お手紙入れる時にウキウキして入れてくれるだろうな〜って想像して楽しんでいます。
この手作りポスト、大切に使いますね。
どうもありがとう!!

謝恩会

2013/03/22

卒園式のあと、保護者の皆様に謝恩会の席を設けていただき、全職員をお招きいただきました。卒園児11名に対して職員15名なので恐縮してしまいます。にもかかわらず、保護者の皆様には心を尽くしていただきました。本当に本当にありがたい限りです。こんなに園のことを思ってくださっている保護者の皆様に支えていただいているからこそ、当園が成り立っているのだと思います。

それなのに、保護者の皆様の思いを汲みきれないのであれば、困ったものです。自らを省みることを忘れないようにしなくてはなりません。もちろんなんでもかんでも全て保護者のおっしゃるとおりにするということではありません。真心を尽くして皆さんの思いを受けとめる姿勢でいたいということです。そこを立脚点として、子どもたちの育ちについて、大切にしたいことについて語り合えると良いと思います。できる限りを尽くしてゆきたいと考えていますが、自分中心になったり、奢った考えになることがあるかもしれないので、十分気をつけなくてはなりません。

基本的には、保護者の皆様と職員が心を開いてつながってゆくことが、とっても大切だと思っています。私たち大人がより良くつながることが、人と人がより良く関わるというモデルを子どもに示すことができるのです。

そのような観点から考えても、保護者の皆様には、心を尽くしていただいていることを感じています。いつも素直な心でいるよう努力すべきは私自身です。

謝恩会では、お心づくしをいただきましたが、私たち園の職員こそが保護者の皆様のご恩に感謝すべきだと思います。

ありがとうございます。

スクロール