2013年 1月

かがみもち

2013/01/17

 一生懸命切っていらっしゃいます

1月15日は小正月でこの日までを松の内とかしめのうちといい、門松やしめ縄を飾っておくとされています。関東地方では1月7日までだされているそうです。

お正月のお飾りには門松、しめ縄、鏡餅などいろいろあります。園でも大きな鏡餅をお供えしましたし、お寺でもお正月には鏡餅をお供えします。とてもたくさんのお餅なので、お供えしたあとのお餅はあられになります。

ご奉仕の皆さんが、何日かかけてお餅を切ってくださいます。大きな鏡餅を巨大な押し切りであら切りし、

   こうして切って仕上げます

次に1センチくらいの厚みの板状に切ります。そして更にそれを棒状に切ってから最終的に1センチ角の大きさにまで切るのです。

なにしろ量が多いので、時間もかかり1日中作業をしているとかなり疲れます。そのうえ、固くなった鏡餅でも切れるほどの鋭利な刃物を扱うので、気が抜けません。それでも多くの方が交代で、切ってくださるのです。

そうやって切り上がったお餅は少し乾かしたあと、業者さんにお願いして、あられに焼き上げていただきます。

  こんなにたくさんあります

焼き上がったあられは袋に詰めてご縁のある方々に配られるのです。お陰様で毎年、園にもいただいています。

このあられはとてもおいしいので、毎年楽しみです。お供えの鏡餅を、多くの方々が心を込めて切ってくださり、天然の調味料だけを使って焼き上げたあられなので、おいしくないわけがありません。

あられだけいただいてもおいしいのですが、節分の年の豆と一緒にいただくとまたちがったおいしさを味わうことができます。

今年もおいしくできあがると思います。今からとっても楽しみです。

ヨーグルトドリンク

2013/01/16

給食後、年中クラスのSくんが今日のおやつを聞きに来ました。

「今日のおやつ、なにー?」

「ゴマトーストとヨーグルトドリンクやで!」

「やったー!!ヨーグルトドリンクや!」

「Sくん、ヨーグルトドリンク好きやったっけ?」

「うん!牛乳は嫌いやけどヨーグルトは好きやねん!!」

ヨーグルトドリンクは牛乳とヨーグルトを混ぜ合わせた飲み物のことなんですが、

嫌いなものでも好きなものと混ぜ合わせたら好きなものになるって小さな魔法みたいだなぁと嬉しくなりました(*^。^*)

正月

2013/01/16

お正月というと何日までをイメージしますか。1月1日から3日の三が日でしょうか。松の内やしめのうちといわれる1月7日もしくは15日まででしょうか。それとも、お仕事がお休みの間でしょうか。もちろん1月は1日から31日までですが、「正月」ということばから思い起こすイメージはいろいろありそうです。

正月は年神様を迎えて五穀豊穣や無病息災を祈った行事で、門松やしめ縄、鏡餅は年神様を迎えるためのものだともいわれます。そして、迎えた年神様と一緒に過ごします。お正月のおせち料理をいただくのに、柳箸という丸くて両端が細くなったお箸を使います。これは、一方を人間がもう一方を神様が使うという意味があるのです。柳箸というのは柳の木を用いて作られているからですが、柳の木は木肌が白く事物を清浄にして邪気を払うとされています。また、春一番に芽を出すことから生命力が強い縁起の良いともされています。

こうして年の初めを一緒に過ごした神様を送るために、左義長やとんど焼きなどが行われしめ縄や門松などを火にあげられます。様々な風習に様々な意味が込められ、昔から伝わっています。

昔は様々なことが神様と共に行われていたのですね。今も受け継がれている風習があるのですから、そのこころを思い直してみると良いのかもしれません。神様というと迷信とか非科学的とか言われそうですが、目に見えないものはないわけではありません。最近は目に見えないものやことの方こそが重要な気がしています。

丁寧に

2013/01/15

1月12日と13日は、京都ではこの時期にはめずらしい暖かい日が続きましたが14日は強い雨が1日中降っていました。夜に首都圏が大雪というニュースが流れていて驚きました。交通機関も混乱し成人式とも重なって大変だったようです。奈良県や和歌山県など近畿南部でもかなりの積雪になったようでした。みなさん大丈夫だったでしょうか。

鞍馬では夜になって雷が鳴ったのを境に気温が下がり、雨が雪に変わり、朝には雪がうっすらと積もっていました。実はこれは山上の話で、保育園のある山麓ではほとんど積雪がありませんでした。山の上と下でも状況が全く違います。

話は変わりますが、当園はお寺の境内にあります。ですから、園舎の外観もできるだけ景観にマッチするようなデザインになっています。園庭のすべりだいや登のぼり棒も茶色と緑という地味な色にしています。

玄関の横に塀があるのですが、それも板塀です。大和打ち板塀とか大和塀という種類です。柱を立てて柱と柱の間をつなぐ材(横胴縁)をとりつけ、その両側に交互に板を張り付けてゆく構造になっています。表の板と裏の板の間に胴縁の厚み分だけすき間ができるので、向こう側は見えないけれども、風は通るという特徴があります。

先日、玄関から園舎に入ろうとして塀を見ると、どこかいつもと違う感じがしたので、よく見てみると、塀の板の片面が外されていて向こう側が見えるのです。何が起こったのかと思い近づいてみたら、塗装をした跡があります。そういえば以前用務員さんに塗装をして欲しいと頼んでおいたのを思い出しました。塀の下の部分が雨や雪で濡れて乾きにくく、そのまま放置すると傷みが早くなりそうだったので、汚れを落としてから塗装をし直して欲しいという話をしていたのでした。

しかしまさか塀の板を外してまで行うとは思っていなかったのでちょっと驚くとともに嬉しく思いました。板を取り付けたままだと、塗りムラができてしまうので、それを避けたかったそうです。丁寧に美しく仕上げたいという彼のこだわりと、根気には脱帽です。

雪だるま

2013/01/15

お昼から年長さんと散歩に行った時の事。

二、三日前に降った雪が残っていたので、一人一人、小さな雪だるまを作る事にしました。

自分の思う雪だるまはどんななのか・・・それぞれ思い思いに作っていました。

ちょっとシャリシャリした雪になっていたので作りにくかったのですが、みんな一生懸命!

出来上がったのを全部並べてみると、なんともかわいく暖かい感じのが出来上がりました。

ポカポカ暖かい日だったので、すぐに溶けていったのですが、女の子達はそれも楽しみながら何度も見に行っていました。

中にはこけてしまった雪だるまに葉っぱの布団を掛けている姿もありましたよ!

この日の天気同様に、ニコニコ暖かいひと時でした。

伝える 受けとめる

2013/01/14

外交でも「相手の考えを聞き理解しようとする姿勢を長年続ければ、人脈も広がります。」と東郷氏。

理解のためには、発信する必要があります。受けとめるといっても黙っているだけでは、相互理解にはなりません。時には議論することも必要です。あたりさわりのないところだけで話していては、うわべだけになるので、素直な本心を使って相手に伝えることが大切です。

「今の小学生はいじめられることを極端に恐れ、ボスや周りの空気に合わせ、目立たないように振る舞うという。恐ろしいことです。子どもたちが自分で意見を言わず、周りに合わせる生き方を続ければ社会は縮小する。」と東郷氏は言います。

そうであるなら、幼児期に自分の思うことを伝える経験をたくさんして欲しいと思います。そのためには、まず子どもの言葉をしっかりと聴く必要があります。聴いてもらえるからこそ、子どもは話そうとするし、聴こうとするようになるのです。

「違った人間がいることをたがいにみとめ、火花を散らすことによって人間は成長する。若いうちから本を読んでものを考えろと、言葉を勉強して外国に出て自分の目で見てみろと。自分は自分であっていいんだと伝えていきたいですね。」と記事は締めくくられています。

当園の目指す子ども像には、「相手を受けとめられる子」「自分の想いを伝えられる子」という項目があります。相手を丸ごと受けとめ、真心で伝えられるそうなるためには、心を開いて伝えたことを丸ごと受けとめられることをたくさん経験してほしいと思っています。

51対49

2013/01/13

元外交官 東郷和彦氏へのインタビュー記事「対話のカタチ」2(京都新聞1月4日)を読んで、感じたことを書かせていただいています。理解すること、理解しようと努力し続けることの大切さを改めて心に思いました。そこから信頼関係が生まれてくるのですね。

東郷氏は祖父から三代続く外交官だそうです。東郷氏の祖父が大切にしていたことが取り上げられていました。それは「51対49」の哲学です。外交官は交渉の最前線にいて、相手の主張の本質や相手が譲れない線を一番よく知る立場にいます。相手に51を譲り、こちらは49で満足する気持ちで国内を説得することが、長い目で自国にとって一番良い結果になるという信念なのだそうです。

自分が51ではなく相手が51なのですね。どうしても、自分の考えを押し付けようとしたり、相手を自分の思うように動かそうとしてしまいます。それは「我」の自分が、我欲を通したいためにそうしてしまうからです。51どころか、80、90までも自分の思うようにしたくなります。でも、「我」の自分に流されているかぎりは、何も変わらないのでしょう。先ずは相手を受けとめ、理解しようとする努力が必要なのでしょう。そこから始まるのです。

子どもも、大人の思うようにしようなどと思ったら、無理が生じます。かといって放任してしまうと育つことができません。その子を丸ごと信じて受けとめ、その子が最も輝けるところを、磨き出せるようにサポートしたいものです。

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