2012年 4月

狂言

2012/04/08

お寺では、花供養の開闢法要が奉修され、2週間の法要期間がはじまりました。花供養は春の花の咲くこの時期に、花に代表される自然に感謝し、自然から学ぶ。自分自身の心の中の花を咲かせる。言い換えれば全ての人が持っている仏様の心をそれぞれが輝くことを祈ります。

この法要の期間中に慶讃の催しや、奉納が行われます。今日は千本ゑんま堂大念仏狂言保存会の皆さんによる、大念仏狂言が奉納されていました。狂言というと、能狂言が一番に思い浮かぶかと思います。能狂言は武家社会を中心として行われた能とともに演じられることが多く、面をつけず、衣装も長袴、裃など武家風のものです。それに対して念仏狂言はもともと寺院が布教のために念仏法会と合わせて、念仏踊りや寸劇などを行っていたもので、演者は狂言面をつけ、頭巾をかぶっていますし、衣装も町衆姿などが多いようです。

壬生寺の壬生念仏狂言、清涼寺の嵯峨念仏狂言そして、千本ゑんま堂引接寺の千本ゑんま堂念仏狂言の3大念仏狂言があり、それに神泉苑狂言を加えた4つの狂言の総称が念仏狂言です。

千本ゑんま堂念仏狂言は、平安中期の寛仁元年(1017)に引接寺を開いた、定覚上人が布教のために始めたと言われています。その後何度か中断と再興を繰り返し、昭和になってからは火災により狂言堂が消失、衣装や小道具も燃えてしまったため、再興が危ぶまれましたが、そのときの伝承者が保存会を結成して再興されたことにより、現在まで伝承されています。

今日の演目は、「鬼の念仏」と「にせ地蔵」の二番でした。「鬼の念仏」は六道の辻で亡者をせめようと待っている鬼の所へ落ちてきた亡者が念仏を鬼に授けて、鬼が念仏を唱えている間に地獄に落ちた人たちを助けに行くというお話です。
鉄杖で亡者を責めようとする鬼が、亡者の唱える念仏にかなわないところや、亡者が鬼に鉄杖や虎の皮のでんちを捨てさせたり、十徳を着せ、念仏が根を持たせる所などは、怖いはずの鬼が亡者のいいなりになって滑稽でした。

「にせ地蔵」は竹三郎と梅三郎という2人が、お地蔵様になりすまして村の外れにたちお供え物を失敬しようと企みますが、結局、庄屋さんに見つかって叱られるというストーリーです。お地蔵様になりすますのに、衣を後ろ前に着て、後頭部にお地蔵様の面をつけて頭巾をかぶり、宝珠と錫杖をうまく後ろ手に持って、にせ地蔵を演じていらっしゃるのを興味深く拝見しました。
以前、演目が「舌切りすずめ」だったときは、当園の園児たちもすずめの役で参加させていただいたこともりました。

日差しはとても暖かいものの、気温は7度ほどしかなく風邪も少しあったので、ぽかぽか陽気とはいきませんが、日の光を浴びながら、狂言を見ていたら、とてもゆったりした気持ちになることができました。

はなまつり

2012/04/07

寒いです。ホントに寒いです。今朝の気温は0度。水たまりには薄く氷が張っていました。4月にこれほど寒さが続くのも珍しいと思います。ずっと前に桜の花が咲いている時に雪が降ったことがありました。うっすらと雪が積もった桜の花の先の空には月がかかっていたことがあって、「これがホントの雪月花だ。」とひとりで感激していたことを思い出しました。それにしても、寒いです。


そんな寒さのなか、4歳児と5歳児がはなまつりのお参りに、お寺に行きました。はなまつりは、灌仏会といい、お釈迦様のご生誕をお祝いする行事で、4月8日に行うのですが、今年の4月8日は日曜日で保育園はお休みなので、お寺の皆さんが、1日早い7日からはなまつりのお祝いができるように用意してくださいました。しかし、土曜日の今日は出席している子どもの数は少なく、4・5歳児14人がお参りしました。

ケーブルに乗せてもらって本殿に行き、貫主様と一緒にお参りをしてから、花御堂に祀られた誕生仏に甘茶をかけてお祝いしました。誕生仏とは、右手で天を指し、左手で地を指すお釈迦様の立像で、お釈迦様がお生まれになったとき、7歩お歩きになって、右手で天を指し、左手で地をさして「天上天下唯我独尊」とおっしゃったという伝説によるお姿です。

天上天下唯我独尊とは「釈尊が生まれた時、一手は天を指し、一手は地を指し、7歩進んで、四方を顧みて言ったという語。宇宙間に自分より尊いものはないという意」と広辞苑には解説されています。ここに出てくる「我」ということばを、人間一人ひとりと解釈し、「人間一人ひとりが、それぞれにかけがえのない尊い存在だ」とする説もあるようです。学問的には正確ではないかもしれませんが、私は個人的には「どの人もかけがえのない尊い存在、すべてのいのちがそれぞれに尊い」と理解したいと思います。

甘茶をかけるのは、お釈迦様がお生まれになった時に天から甘露の雨が降りそそいだと伝えられることから甘茶をかけるようです。甘茶はユキノシタ科の植物で、その葉を蒸して、乾燥させたものです。

子どもたちはひとりずつ順番に丁寧に甘茶をかけては合掌していました。その後甘茶を一口頂くと、甘くておいしいという子や、変な味としかめっ面をする子様々です。最後にお釈迦様の誕生の物語の紙芝居を読むと子どもたちは真剣に聞いてくれていました。

園にもどる途中、雪が降ってきました。いつもなら桜が咲いて暖かいはずなのに・・・
さすがの子どもたちも、少し寒かったようです。早く春らしい暖かさになってほしいものです。

緊張

2012/04/07

新しい先生を前に緊張した表情の子ども達。

そんな子ども達を見て緊張している新しい先生…

これから始まる鞍馬山保育園での新生活にドキドキしています。

これから子ども達と一緒にどんな楽しいことができるかな?と考えると、とてもわくわくします!

今感じている緊張感を忘れず、そしてゆったりした気持ちも大切にしながら子ども達の成長にかかわっていきたいと思っています。

春の気配

2012/04/06

今朝の気温は2.5度でした。今日は夜には寒くなるようで、雪という予報も出ています。4月とは思えない寒さです。天気予報によると強い寒気が南下しているようです。4月6日にもなって「春の気配」というタイトルをつけるのは少しためらいましたが、現実に鞍馬の春は気配くらいしか感じられません。

日陰は寒いのですが、やわらかな日差しを浴びると、ほんわかと暖かなのは春の気配です。

お寺の本殿前の紅梅が八分咲きになっていましたし、白梅も咲き出しました。桜のつぼみは薄緑色になって膨らんできました。つぼみたちは、早く咲きたいのになかなか咲けずにうずうずしているように感じます。春の気配です。

暖かくなるのを待ちきれずに、花を咲かせてた桜の木もありました。白い花が冷たい空気の中、少し寒そうに見えます。

山の朝もずいぶんにぎやかになってきました。いろいろな鳥たちが、思い思いに囀っています。春の気配です。
カンカンカンカン…とケラが木をつつく音が響き、ひゅーーー ひーーーとアオバトが鳴きます。名前はわかりませんが、ほかにも5種類くらいのとりが鳴いています。ウグイスのさえずりも聞こえてきました。でもまだ鳴くのが下手なのか、「ホーホケキョ」とは聞こえません。浅い春の気配です。

寒い寒いとばかり言っていないで、外に出て、目をこらし、耳を澄ませば春の到来を感じられます。春の香りだってしてくるかもしれません。

からあげ

2012/04/06

先日、鶏肉のから揚げを給食で作りました。から揚げを作ると言えば、油で揚げる。

いえいえ、私はスチコンで作りました。初めての試みだったのでドキドキです。

出来上がりが心配で心配で仕方がなかったのですが、出来上がりをみてホット胸をなでおろしました。

しかし、次の心配が・・・・子どもたち喜んでくれるかな~?・・・・・・

「やったー!!今日から揚げや!!」と大喜びの声が聞こえて来ました。

うん?その声?子どもじゃない!・・・・大人!

なんと、子どもより大人の方が大喜びしていました。

誰が喜んでくれても嬉しいです。

入園式

2012/04/05

入園式を行い、12名の新入園児を迎えました。保育園に来るのは、初めてか2回目の子どもたちは、少し引き締まった式の雰囲気もあって、終始緊張気味です。できるだけ柔らかい雰囲気で迎えてあげたいと思いますが、新入園児さんの緊張が解けるまではいきません。

迎える側の在園児たちはといえば、新年度がはじまってすぐということもあり、練習はほとんどしていないのですが、みんな落ち着いて式に参列し、新入園児を迎えることばを言う役の子どもたちは、緊張しながらもしっかりと言っていました。ずいぶんしっかりしたものです。

入園式終了後は、主任から保護者に事務的な説明をしている間、園庭で遊びたい新入園児たちは他の子どもたちに混じって遊んでいました。保護者への説明が終わって帰る時間になっても、まだまだ遊びたいと言って、遊んでいる子もたくさんいました。中には、ずっと遊んでいたくて、帰るのがイヤだと泣き出す子も。園で遊ぶことを喜び、楽しみにしてくれることはうれしいのですが、明日からもそれが続くでしょうか。

大人だって、新しい環境は緊張するしストレスなのですから、いままで家庭でお母さんと過ごしていた子どもたちが、突然、お母さんがいない全く異なった環境に置かれる不安やストレスは、大人の想像を絶するものだと思います。

ですから、新入園児が少しでも馴染みやすいようにいろいろと工夫はしますが、ご家庭の安心感にはかないません。しばらくは、新入園児さんの泣き声が園内に響くことかとは思いますが、できるだけ早く、園での生活に慣れ、他の子どもたちと関わり、楽しむことができるようになってくれるといいと思いますし、私たちもそうなるよう最大限、努力してゆきます。

年長の背中

2012/04/05

 進級式が終わり、新しいクラスカラーの名札をつけて園庭遊びをしている子ども達。去年のゆりぐみ(5歳児)さんと一緒に冬くらいからよくサッカーをして遊んでいた男の子が、園庭の隅でボールを蹴って遊んでいた。しばらく経ってそろそろボール遊びを止めるかな?というタイミングで「登ってみる?」と園庭の石垣を指差しながら聞いてみた。

 男の子は「(卒園児の)〇〇ちゃん上手に登ってはったな~」と言いながら、石垣に手足をかけて恐る恐る登ってみる。最初から上の方まで行くのは難しく、途中で諦めるが全く心配はない。「どこまで行けるかな?これ以上はやめておこう」と自分で判断しながら毎日少しずつ登っていくことのほうが大事だし、その方がいい経験になると思う。

だって練習無しで一気に石垣登りを達成出来てしまったら、何度も失敗しながら登りきれるようになった〇〇ちゃんと同じ景色はきっと見られないので。

1年

2012/04/04

もう少しで新年度がはじまります。

この一年を通して子どもの成長の早さに驚いています。

喋るのが苦手だった子はとってもよくしゃべれるようになったり、Bブロック等でも保育士よりもすごいのを作って見せてくれました。

とても楽しい一年になり、来年度からも子どもの成長を見守っていきたいと思います。

2012/04/04

京都市内では桜が咲き始めているようですが、鞍馬はまだまだです。昨日は午後から激しい雨と突風で、春の嵐というよりとても強い台風が直撃したかのようなお天気でした。

それもそのはず、4月3日の雨が激しかった午後3時ごろには、972ヘクトパスカルと台風並みに発達した低気圧が日本海にあって、低気圧から伸びる寒冷前線がちょうど京都辺りを通過している最中だったようです。

京都地方気象台のアメダスのデータによると午後3時の気温は15度、降水量は25ミリ、風速は西南西の風5.4メートルでした。前後の雨量を見ると午後2時が2ミリ、午後4時が4.5ミリなので、午後3時だけが飛び抜けて降水量が多いのがわかります。

まさに「バケツをひっくり返したような」という表現がぴったりの雨でした。園庭に降った雨が川のようになって園舎の周りにめぐらせた溝めがけて流れてくるので、溝が詰まったら浸水するかもしれないと、少し不安を覚えたくらいです。雨と共に雷も強く、落雷が発生するかもしれないと心配になりました。そんな激しい雨も子どもたちが帰る午後4時過ぎには止んで晴れ間が出ていたので、助かりました。

風雨が強かったというイメージなのですが、データによると風は午後3時から1時間ごとに5.4メートル、6,8メートル、7,5メートル、午後6時には11,4メートルと雨が上がってからの方が風が強まったようです。ちなみに、瞬間最大風速は午後5時53分の24,3メートルでした。そういえば、子どもも職員もみんな帰り、私も夕食に一旦帰宅しようと思ったときにものすごい突風が吹いていました。感覚というは曖昧なものだと思いました。激し雨と風が同じくらいの時間だったという感覚でいましたが、実は風が強くなったのは、夕方遅くなってからだったのです。

暴風などにより全国各地では、3人の方が亡くなられ、300人近くがけがをされたというニュースが流れていました。今朝の京都は、激しい風雨は収まりましたが、寒い朝になりました。今日もまだ北日本を中心に北陸にかけて激しい風や雨が続くそうです。
気象現象が激しくなり、自然災害が増えてきたように思います。被害が広がらないことを祈ります。

最後の午後保育

2012/04/03

3月の半ばに最後の午後保育園をさせていただきました。絵本を読んでその絵本にちなんだ絵を描き最後はお友達と作品を交換したのですが最初は何を描けばいいのか、どう描けばいいのかとても苦戦している子もいれば、イメージを膨らませどんどん描いてゆく子もいました。短い時間で最後にゆりぐみ(5歳児)さんと関わる事ができて嬉しかったです。

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