昨年の12月22日厚生労働省がプレスリリースとして「平成21年度全国家庭児童調査結果の概要」をとりまとめ発表しました。この調査は全国の児童とその世帯の状況を把握するために5年ごとに行われています。対象は、18歳未満の児童のいる世帯の保護者と、その世帯の小学校5年生から18 歳未満までの児童で、平成21 年12 月1日現在の状況について調査を行い、1,656 世帯1,191 人のうち、1,369 世帯1,098 人から有効回答を得たとしています。有効回答率は 世帯:82.7%、児童:92.2% です。
この調査の中で調査対象を保護者とした「世帯の状況」で厚生労働省がポイントとしてあげているのが、 父母の同居・別居の別についてです。
「父母ともいる」世帯は88.9%(平成16年度は91.6%)〈平成11年度は93.6%〉
そのうち「父母とも同居」している世帯は84.2%(88.2%)〈90.5%〉
いずれも前回、前々回に比べ減少しています。
父母ともに同居して子育てしている世帯が減ってきているということは、父母どちらか一人もしくは父母がいない世帯が増えてきているということです。
「母がいない」世帯は1.8%(1.2%)〈1.1%〉
「父がいない」世帯は9.2%(6.9%)〈5.2%〉
という数字を見ると「母がいない」「父がいない」ともに調査のたびに増えていますが、「父がいない」世帯が特に増えていることがわかります。11%が父母どちらかで子育てをしている世帯です。
その他にも様々な項目がありますが、いくつか見てみましょう。
就労の状況は、父母とも同居している世帯の父母の就労状況は共働きが55.3%(54.3%)〈51.6%〉で、少しずつ増えています。
では、お父さん、お母さんが仕事から帰ってくる時間は何時頃でしょう。
父母の仕事からの帰宅時間の状況は、
父では「7時前」が17.5%(16.7%)及び「8時前」が17.5%(17.6%)と最も多く、
次いで「9時前」14.9%(13.6%)です。
母では「6時前」が20.8%(21.3%)と最も多く、
次いで、「4時前」が9.4%(8.0%)及び「7時前」が9.4%(9.7%)
となっていて、8時前までに家に帰るお父さんが多いのがわかります。帰るのが遅くなる人がもっと多いのかと思っていましたが、そういうわけでもないようです。しかし、0時前7.6%(8.3%)0時後2.7%(3.0%)と帰宅が遅いお父さんも1割近くになります。
食事についてはどうでしょうか。
一週間のうち、家族そろって一緒に食事(朝食及び夕食)をする日数という項目もありました。
夕食では、
週「2〜3日」という世帯が一番多く36.2%(36.3%)
続いて「毎日」が26.2%(25.9%)
と、多いのですが、逆に
「1日だけ」が10.1%(10.6%)
「ほとんどない」が7.0%(7.0%)
を合わせると17.1%となります。
朝食はどうかといえば、
「ほとんどない」が一番多く、32.0%(30.6%)ですが、
次に多いのが、「毎日」の25.8%(26.3%)です。
4分の1の世帯が毎日家族そろって朝食をとっているというのは、少し意外でした。
これらの数字、どのようにご覧になりますか。
( )内は平成16年度調査のデータ 〈 〉内は平成11年度調査のデータ