5歳児たちが0歳児のお世話をする「赤ちゃん当番」という活動があります。赤ちゃん当番に来ると、5歳児たちはみんな赤ちゃんを愛おしむ優しい顔になって、赤ちゃんの視線に自分達がおりていって、そっと話しかけたりして接してくれています。
この日は、5歳児のEちゃんが赤ちゃん当番に来てくれて、0歳児のAちゃんを寝かせつけたいと言って、トントンしてくれようとしてましたが、Aちゃんはニコニコしながらすぐに布団から這い出て来て、まだまだ眠くない様子。
Aちゃんは午前睡もして、まだ眠たくないのかもしれないので少しの間、遊んでもらう事にしました。0愛児のAちゃんは、ずっと年上のEちゃんに遊んでもらえると分かると、満面の笑顔で巧技台の斜面をハイハイで登り上まで行くと、クルッと方向転換してタタタタタ…と高速ハイハイでEちゃんのところまで下りて来ることを繰り返していました。
その姿を見たEちゃん(5歳児)は「かわいい〜」と笑って見ています。Aちゃんが「うい…オ—」と、いっぱいおしゃべりするたびに同じようにまねして返してくれていたのでAちゃんも大喜び。赤ちゃんは誰かの真似をする事も好きですが、誰かが自分の真似をしてくれることをとても喜びます。誰も教えたわけではないのに、5歳児のEちゃんはちゃんとそれがわかっていたようです。
そして、Eちゃんは「Aちゃんが一緒に遊んでっていっているみたい。」と表情を見てAちゃんの気持ちをしっかり読み取ろうとしていました。小さい友だちの心に寄り添い、心を交わすことができる本当の優しさが育っている事を嬉しく思い、またそれは、小さい赤ちゃんにも伝わっているのだと思いました。