園長ブログ

がんばるトマト

2013/10/05

  草に埋もれてもがんばってるよ!

実をいくつか食べて、そのままにしておいたトウモロコシは、すっかり茶色く枯れて立っていました。収穫していなかった実がいくつか残ったままだったので、とにかくとっておきました。中を見てみると、まばらではありますが10センチくらいのコーンの半分くらいは実がついていて、種はなんとか取れそうです。

それにしても、作物以外の草が良く伸びたものです。大豆などを切ってしまわないように草を刈り取るのも、結構大変です。草を刈っているうちに、トマトのことを思い出しました。

   花も咲かせました

畑の入口付近、黒豆の間に植えたトマトは、フェンスの外にはみ出した部分はしっかりと鹿に食べられていたので、無事だったのはフェンスの中に残っていた部分です。支えがないので、地を這うように伸びていました。これは、収穫が期待できるかと思ってよく見てみると、実が一つもついていないばかりか、花も咲いていません。確かこちらは丸いトマトだったと思います。まだ、茎や葉っぱは元気そうなので、花は咲くかもしれません。たとえ一つでも実がなってくれることを祈ります。

畑の奥の方に植えたサンマルッァーノはどこに行ってしまったのか見当たりません。種を蒔いて芽を出していた辺りの草を丁寧に取り除いていると、ふっとトマトのにおいがしました。あっこの近くに元気で生きているんだと思うとうれしくなって、なんとしても見つけたくなりました。草を少しずつ取り除いてゆくと、ありました。細長い茎が伸びていて、花もいくつか咲いています。元気でいてくれて嬉しい限りです。「わたしはここですよ!」トマトが自分の居場所を知らせてくれたように思えて仕方ありません。

気にかけてあげられなくて・・・

2013/10/04

畑の大豆はあまり実りませんでしたが、数少ない実を来年に向けてしっかり登熟させようと思います。しかし、枝豆が食べられなかったのは残念でした。これは私が、気にかけて適切に世話しなかったからです。

花の咲いていたニンジンはどうなったでしょうか。花が咲いていた辺りをいくら探しても、それらしいものは見つかりませんでした。もし、どこかにあったとしても長く伸びた他の草に紛れて、見つけることはできませんでした。種をとるはずが失敗です。これも私が気にかけていなかったからです。

その他のニンジンはどうなったのでしょう。目印に立てておいた竿を頼りに、注意深く竿のまわりのくさを苅ってゆきます。そうしたら、ひょろ長いにんじんの葉らしきものが何本か見つかりました。それをたどってみると、みんな同じ所から生えているのです。こんな草の下敷きになっても、元気に育ってくれたことは驚きです。

前回同様、一つだけ掘り起こしてみました。そうしたら、全長10センチ足らずのかわいらしいニンジンが出てきました。ちゃんとニンジンが育っているのです。あと一株残っているのですが、どうしようかと思いながら、今はそのままにしてあります。そのニンジンを食べてみると、なんとも濃い味がします。とても甘いなかにもニンジン臭さというか、ニンジン独特の風味が口いっぱいに広がりました。小さいけれども、味が凝縮されているという感じです。試しに茹でてみたら、ニンジン臭さが少し和らいで、甘さが増したように感じました。少しまとまった量が収穫できて、子どもたちと食べてみるとおもしろいかもしれません。そう考えると、花の後に種を取ることができなかったのが痛手です。

気にかける

2013/10/03

   草だらけなってしまった畑

先月下旬、猿がやってきて園の辺りをうろうろしていました。子どもたちの遊んでいる園庭に侵入しては困るので、私が監視することにしました。しかし、ただ猿とにらめっこしていてもしょうがないので、畑の様子を見にに行ってみたら、ジャングル状態が進んでひどいことになっていました。入口までびっしりと生えた草が、私の顔くらいまでの高さに伸びています。草に阻まれて、草を刈らないと畑に入れないくらいですから、作物はどうなっているのかまったくわかりません。ここまで放っておいては、作物がかわいそうです。

    葉っぱ は元気な黒豆

猿の見張りも兼ねて、畑の草を刈ることにしました。鎌と剪定ばさみを使って、まず自分が畑に入れるように道をつけることからはじめます。そうして、ようやく入口近くの黒豆のところにたどり着きます。黒豆の葉は、虫に食われてたくさんの穴があいているものの、元気そうです。豆は実っているかと探してみますが、あまりありません。それでも少しは実がついていたので、大切に育てて種取りをしようと思います。                                            

   少しだけ実った大豆

黒豆ではない普通の大豆は、梅雨前の5月10日に種まきしたものと7月上旬に種まきしたものとがあります。早く蒔いたものは当然大きく育っているのですが、実があまりついていません。7月に蒔いた方は、あまり大きくなってない割には先に植えたものに比べて、実の付き方が良いようです。いずれにしても、全体的に実は少なめで、昨年のように枝豆をたくさん食べるということはとてもできません。

種の元気がなかったのか、種まきの時期の問題なのか、間引かなかったのがいけないのか、私には何が原因なのかはっきりとはわかりませんが、もう少し気にかけてあげて、草を刈った方が良かったことは間違いありません。結果的に放任してしまったのでしょう。作物だって自力で育つためには気をかけ、声をかけ、しすぎない程度に世話をしてあげる必要があります。適切な距離感で、見守る必要があるのです。いくら自然農法といっても、ただ植えっぱなしにしたのでは充分に育つことはできないのかもしれません。子どもも、ただ遊ばせているだけでは、しっかりと育たないのです。

意欲を引き出す

2013/10/02

ある日ランチルームの壁に、逆上がり、前回り、足抜きまわりなど鉄棒の技を書いた紙が貼り出されていました。子どもたちが自分ができるようになった技のところに自分のシールを貼ってゆくようです。子どもたちは自分のシールが増えることも嬉しく思いますし、次は何に挑戦しようかなと見通しを持つこともできます。そんな方法で、子どもの意欲を高めることもできます。

挑戦したいけれども、どこか躊躇している子はさりげなく誘ってみたり、他の子が楽しそうに取り組んでいる姿を見る事ができるようにして、「やりたくなったら知らせてね」と声をかけておくと自分から知らせてくることもあります。なかなかやろうとしない子は、友だちが誘ったり、教えてあげたりしていることもあります。

その子が、あまりやりたがらないからといって、そのままにしておいたら、もしかしたら味わえるかもしれない楽しい世界を味わうチャンスを奪ってしまうことになるかもしれません。ですから、先生達はいろいろな環境を用意することで、その子が自ら取り組むことができるように工夫しています。「できないと思っていても、やってみたらできた」「友だちに励ましてもらったら勇気が湧いてきた」「やってみたら意外と楽しい」「先生が見守ってくれているから安心」など少し道をつけてあげれば、意欲を持って取り組むことができることもありますし、楽しさを感じることもできるのです。

私はよく先生達に運動会の練習はしなくてよいと言っていますが、決して何もしないのではなく、「運動会でみんなに見てほしいから、頑張って練習しよう!」と子どもが思えるなら、それは運動会のための練習ではなくて、子どもの意欲を引き出すきっかけとして運動会があるということなので、良いと考えます。普段から子どもたちひとり一人の発達を促すことをしていれば、わざわざ運動会のための練習をする必要はないと思います。

運動会はなんのためにあるのか、ということをしっかりと共有しておく必要があります。

意欲をもって

2013/10/01

子どもは十分に体を動かすことの心地よさを味わうことで、自ら活動することの喜びや達成感を味わい、ますます活発に遊ぶようになります。

もちろん、体を動かすことが好きな子もいれば、あまり好きではない子もいます。ある日、何かのきっかけで、「鉄棒で逆上がりがしたい!」と思った子が一所懸命に逆上がりに挑戦し始めました。それを見て、いろいろな子が僕も私もと挑戦し始めます。すぐにやる子もいれば、やってみたいのだけれどちょっと勇気がなく少し離れたところから見ているだけの子もいます。全く興味を示さない子もいます。そんな風にして、鉄棒で遊ぶことが子どもたちの間でブームになります。年齢は関係なく、5歳児クラスの子どもがきっかけになることもありますし、4歳児クラスの子どもが始めることもあります。そんな様子を見て3歳児がやってみようとしたり、2歳児、1歳児も鉄棒にぶら下がる姿も見られます。

誰かが取り組み始め、ブームが起こったときに、一所懸命に挑戦している子には、少しコツを教えてあげたり、励ましたりしてあげる。遠くから見ている子はさりげなく誘ってみる。あまり興味の無い子には興味を持てるような工夫をする。など先生はいろいろな方法で、子どもたちが興味を持って取り組むようにしています。大切なのは子どもが楽しんで取り組むためには、どのような環境を構成すれば良いのかを考えることです。そのためには、子どもひとり一人の気持ちにより添い、その子の気持ちになって考えることが必要になってきます。

運動が得意ではない子も、年齢にかかわらずその子が自分の課題に挑戦する意欲をもち、継続して取り組み、できるようになることで達成感を味わうことができるかが重要なのだと思います。何かができるようになるという結果だけが大切なのではありません。何かに挑戦しようという意欲とそれを続ける努力、そしてできるようになったという達成感。そのプロセスが大切で、そのプロセスが、自ら活動することの喜びや達成感を味わい、ますます活発に遊ぶようになることにつながるのです。

からだを動かす

2013/09/30

保育所保育指には、保育の養護と教育のうちの教育に関わるねらい及び内容の「健康」の領域の「ねらい」の中には 「自分の体を十分に動かし、進んで運動しようとする。」とあり、「内容」には「いろいろな遊びの中で十分に体を動かす。」「様々な活動に親しみ、楽しんで取り組む。」などがあります。

例えば、赤ちゃんの時は、はいはいからつかまり立ち、つたい歩き、立つと発達が進んでゆきます。そして、歩く、走る、のぼる、おりるなど発達過程にそって発達してゆきます。ですから、その時期に合わせた運動を遊びの中でできるようにすることが必要となってきます。そういうと、練習をさせるように聞こえますが、あくまでも子どもが主体的、自発的に行うことができるように環境を構成するのです。また、発達の順序は一定でも、その早さは子どもひとり一人異なるので、その子の今に合った環境を構成することが必要となってきます。「子どもは十分に体を動かすことの心地よさを味わうことで、自ら活動することの喜びや達成感を味わい、ますます活発に遊ぶようになります。」(保育所保育指針解説)と言われるように自ら活動することの喜びや達成感があるからこそ、もっとやてみたい、次に挑戦しようという意欲が湧き、ますます活発に遊ぶようになるのです。自ら活動することの喜びや達成感をたくさん味わうことができるように、保育者は環境を構成するのです。でないと、「ただ遊ばせている」だけになってしまいます。

そして基本は子どもが「楽しんで取り組む」ことです。「子どもは自ら楽しみながら、心と体を十分に動かし、繰り返し試したり、工夫したりすることにより身の回りの事象などへの興味や関心を深めていきます。」(保育所保育指針解説)そのことをとおして、友だちとの関わりを深め、仲間と一緒に取り組むこと協力することに楽しさを感じるようになるのです。

専門性

2013/09/29

子どもたちは健康で、情緒的に安定した生活をする事により、外の世界に関わってゆこうとする意欲がどんどん生まれてきます。その最初にあるのは興味関心です。「砂の山から水を流したらどうなるのだろう。」「のぼり棒のてっぺんまで登ってみたい。」「ともだちに手紙を書きたい。」様々な興味関心が子どもたちの心に芽生えます。そして、それは子どもひとり一人で異なります。ですから、子どもが自ら興味関心を持って取り組むことができるさまざまな環境が用意されていると、子どもたちは自分の興味関心を追求することができるのです。

ひとり一人というと、それぞれに自分勝手なことをするのかと誤解されそうですが、一人でやりたいこともあれば、ともだちと協力したり役割分担をしてやることが楽しいこともあります。この興味関心から、やってみたい、試してみたいという意欲が生まれ、その意欲が様々なことに挑戦する原動力となってゆきます。

子どもが主体的に興味関心をもち自発的に活動するのです。とういと保育者は何もしないで子どもを放っておけばよいのかという誤解も受けそうですが、もちろんそうではありません。それでは放任になってしまいます。

保育者は子どもが興味関心を持てるよう様々な人、物、場といった環境を構成します。興味を持ちそうな物を用意したり、遊びを提案したり、課題を投げかてみたり、誘ってみたり、そこには保育者の意図があります。「子どもは遊ぶことで学ぶ」といいますが、「幼児をただ遊ばせているだけでは,幼児の主体的な活動を促すことにはならない」(幼稚園教育要領解説)といわれるように、放任していては、子どもの発達を促すことはできないのです。

かといって、保育者が計画した通りに子どもを動かそうとすることは、子どもの主体的な活動を促すことにはなりませんし、自発的な活動としての遊びではなくなってしまいます。「保育士等の意図性が強くなると、子どもが負担感を感じることも考えられます。」(保育所保育指針解説)

ひとり一人異なる子どもが主体的、自発的に環境に関わって発達できるようにすることが保育者の役目であり専門性なのです。

子どもたちがとても意欲的に運動会に取り組んでいたのは、先生達がひとり一人の子どもを受けて止め、意図を持って環境を構成していたからなのです。

視点

2013/09/28

このところとてもさわやかな秋の青空が広がっています。日差しを浴びていると、まだまだ暑く感じることもありますが、時々吹いてくる風は、ひんやりと心地よいものです。そんな秋の1日に運動会を行うことができました。以前は、9月下旬になると肌寒い日が多かったので、もう少し早い時期に行っていたのですが、近年、9月の早い時期は暑すぎることが多いので、今年は少し遅らせて実施しました。雨の心配が全く無かっただけでもとてもありがたいことです。

昨年まで私は放送席で音響機器の操作やプログラムの説明をしていたのですが、今年は主に来賓席でお客様と一緒に運動会を見ながらプログラムについて説明する役割になりました。そのことで、今までは先生達と一緒に動いていたのが、少し離れたところから運動会全体を見ることができました。視点が変わると見え方が変わるものです。自分も一緒に動いているときには、細かなことが気になっていたのが、全体を見渡すことで、今まで見えなかったところがたくさん見えてきました。なによりも強く感じたのが、子どもたちの顔がとてもいきいきしていることです。運動会のひとつひとつを思いっきりやりきりたいという思いが溢れているように感じました。保護者の皆様がどの子に対しても、惜しみない声援を送ってくださっているのが感じられましたし、来賓の皆様と話をする時間があったおかげで、感想を聞くこともできましたし、プログラムについて説明したり普段の子どもたちの様子を伝えたりすることもできました。視点を変えてみることの大切さを感じました。

運動会が終わってからのことです。ある保護者の方が帰りがけに「先生、今年は放送席にいらっしゃいませんでしたけれども、身体の具合でも悪いのですか。」とたずねてくださいました。身体はいたって健康なのですが、いつもみたいに動き回っていなかったので、そんなふうに感じさせてしまったのかもしれません。そんな心配をしてくださるなんてありがたいことです。

季節の香り

2013/09/27

26日から急に秋らしくなり、27日朝の気温は15度、肌寒いくらいでした。日中は20度くらいになっていましたが、風が吹いてくると、肌寒さを感じます。湿度も40パーセントくらいとさわやかでした。夏の湿度が80パーセント以上が信じられませんし、戻ってきてほしくありません。秋分の日ごろからキンモクセイの香りが漂い始めました。花が咲いているはずですが、よく見ないと見過ごすくらい控えめです。色も薄く、あまり開いていません。それが、時間が経つにつれて淡いオレンジ色に変わり、花が開いてきました。枝先についた小さな花が一晩でずいぶん開くものです。3日ほどしたら、色も濃く更に香るようになりました。満開と言ったところでしょうか。園庭の生垣が吹き寄せのようになっていて、キンモクセイもあるので、子どもたちはかわいらしい花を集めて、香りを楽しんだり、いろいろなものに見立てて遊んでいます。五感のうち嗅覚を使う環境というのは構成しにくいように思いますが、キンモクセイやジンチョウゲのように香りのする植物を植えておくのも良いかもしれません。このところ雨が降らないからか、キンモクセイの香りはいたるところで楽しめます。ところが、春先に園庭に移植した2本の柿の木の1本が日当たりの良いところにあるので、気をつけて水をやらないとしおれ気味になってしまうのです。せっかく苦労して植え替えてもらったのですから、枯らすわけにはゆきません。できるだけ気をつけて水をあげようと思います。日当たりのあまり良くないところに植えた柿は葉っぱがしおれることはほとんどありません。環境の違いでこれだけ違うのですね。ただ、どちらが良いのかはわかりません。今年はまだ実をつけるのは早いと思いますが、実をつけるようになった時に日当たりはどう影響するのか、楽しみです。
季節が進み、それにつれて自然の姿も徐々に変化してきます。裏山の栗もそろそろ熟してきたようです。

カエンタケ

2013/09/26

自然は美しく優しく私たちの心を和ませてくれます。しかし、時として先日の台風のように、災害をもたらすこともあります。災害とまではいかなくても、自然の生き物の中には人間に危害を加えるものもいます。ハチやマムシ、ムカデなどに刺されたり噛まれると痛いだけでなく、時には命に関わることもあります。もちろんもっと大きな動物といえば、イノシシやクマなどにも注意が必要です。植物にだってトゲを持ったものやウルシのようにかぶれるものもあります。毒を持つものといえばきのこが思い浮かぶかもしれません。テングダケなどは時々見かけます。毒きのこは食べられるきのこと間違って食べて食中毒を起こすという例が多いので、野生のきのこを食べなければ大丈夫だと思いがちです。しかし、食べなくても触るだけで皮膚がただれるという強毒のきのこがあるのです。それは「カエンタケ」というきのこす。色は鮮やかな赤やオレンジで、地面や枯れた木から指が突き出たような形で群生します。その名の通り炎が燃えさかっているような姿にも見えます。そんな猛毒のきのこが近くの山で見つかっているので気をつけなくてはなりません。この辺りでカエンタケが見つかったということは今まで聞いたことがなかったのですが、昨年くらいから増えているようです。
調べてみると、ナラ枯れで枯れてしまった樹木に発生することが多いようで、ナラ枯れが発生したところで多く見つかっているそうです。この辺りもナラ枯れの被害にあって枯れてしまったカシなどの木があり、その近くに生えているようです。京都府下や滋賀県などでも急増しているようで、行政や専門家が注意を呼びかけています。
ナラ枯れ防除のために、被害に遭った木を伐採し、薬剤で燻蒸するという方法が多く行われていますが、この薬剤の使用と、カエンタケ急増の間には因果関係はないのか、ちょっと気になっています。

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