園長ブログ

みあげてみれば

2014/07/23

できあがったウッドデッキ!2本の細い椿の木の間にうまくおさまって、とってもステキになりました。こしかけてみると、涼しい風が渡ってきて何とも良い感じです。

なんだか寝っ転がりたくなって、枕木に背中をつけたら、目の前一面に緑色が広がります。ちょうどムクノキの枝と、椿の木の枝が、覆い被さるように繁っているのです。気持ちいいなー!と思いながら、ずっと上を見上げていたら、何かが気になります。ムクノキの葉の間から漏れてくる木漏れ日が繁りすぎた椿の葉にじゃまされてしまっているのです。

椿の枝を少しだけ払ってみると、薄い緑色のムクノキの葉と、分厚くて濃い緑色の椿の葉のバランスが良くなって、遠近感が出ました。見上げていると緑の宇宙に吸い込まれていきそうな気持ちになります。

風がやってきてムクノキの葉を揺らすと、日の光がキラキラととても美しく輝きます。仰向けになってそんな景色を見ていたら、お昼寝したくなっちゃいました。

ウッドデッキ

2014/07/22

園庭に子どもたちがくつろぐことのできる場所があればいいのになー!そんな先生たちの思いを、男性保育士の先生がかなえてくれました。

ムクノキの根元に叡山電車さんにわけていただいた、古い枕木をきれいに並べて、簡易ウッドデッキを作ってくれたのです。

枕木というのはとても重たくて、70〜80キログラムぐらいはあると聞きました。男性2人がかりで、「せーの!」と声をかけ、気合いと力を入れて持ち上げないと、持ち上がりません。そんな枕木を運んで、でこぼこやすき間ができないように、きれいに並べ、なおかつすわりよく置くのは結構手間のかかることです。

枕木を並べては、シーソーのようにならないように、隣と高さがちがわないように、斜めになったりしないように、土を削ったり、盛ったりと重い枕木を何度も何度も動かして調整していました。

ようやくできあがった簡易ウッドデッキ、ここでどんな子どもたちの姿が見られるのでしょうか?

みんなでいっしょに

2014/07/21

ある日、2歳児の部屋に行ったら、床に大きな紙が貼ってありました。大きな紙一面に色とりどりの絵が描かれています。2歳児クラスの子どもたちが、畳3〜4枚分くらいの大きな紙の上に、みんなで絵を描いたそうです。「みんないっしょ!」がたのしく、うれしい子どもたちは、とても喜んでいたとききました。せっかくできあがったステキな作品を残しておきたい。との想いから、先生たちはその紙全面を透明粘着シートで覆って床に貼り付けることを思いついたようです。子どもが楽しい時間を過ごせるように考えて、楽しかったことを思い出せるといいね!と工夫したようです。できないから無理ではなく、どうしたらできるか考えて形にするほうが、楽しそうですね。

興味

2014/07/20

子どもたちは、たまごからかえったおたまじゃくしを一生懸命育てました。毎日餌をあげたり、水を替えたり、水槽が汚れたら洗ったりと本当に一生懸命です。この一生懸命さも、そこから生まれる楽しみも、ただ、おたまじゃくしという環境があるだけでは、それを味わうことはできません。一見、子どもたちがただ楽しんでいるように見えるのですが、そこに行き着くまでは、保育士の先生方の様々な思いや努力がつまっているのです。子どもたちは好奇心や探求心が旺盛なので、すぐにいろいろなことに興味を持ちます。興味を持つ対象が身のまわりに豊富にあれば、それだけ熱中して取り組む機会が増えることになります。子どもが自ら環境に働きかけやすくなります。しかしなんでもかんでも用意できるわけではありません。ですから、今何をどれだけ用意するのか、どんな環境を構成することが、今目の前にいる子どもたちの発達を促すことにとって最も良いのかを考える必要があります。また、ただ物が置いてあるだけではなく、どこに何があり、どうすれば自分のやりたいことができるのか、子どもにとってわかりやすいことも大切です。
こどもの興味を膨らませ、自ら環境に関わり、自ら育ってゆくためには、物的環境、人的環境、自然や社会の事象という環境を用意し、子どもと環境をつなぐ努力が保育者には必要なのだと思います。

子どもが興味を持つこと、興味を持ったものやことに関わること、興味が持続したり発展してゆくこと、そのためには、ただ環境があるだけでは十分ではありません。子どもがより興味をもって環境に関わる事ができるように繋げてあげることが必要になるのです。そして、興味関心が持続するためには、様々なことばがけや、仕掛けが必要なこともあります。

池にカエル

2014/07/19

池のほとりの石の真上に産み付けてあったモリアオガエルのたまごを園に連れて帰ったら、たまごがかえっておたまじゃくしがたくさん生まれました。あまりにもたくさんだったので、20匹くらいを残して元の池に帰しに行くことにした5歳児たち。ペットボトルに何匹かずつおたまじゃくしを入れ、手分けして持ち山を登って池に行き、おたまじゃくしを帰してきたそうです。口々に「元気で大きくなるんだよ」といいながら池に放していたとか。

そんな子どもたちの目の前に、なにやら怪しげな紐が垂れ下がっているのを発見。誰かが引っ張ってみると、なにやら筒のような物が落ちてきました。よく見てみるとどうやら中には手紙らしき物が入っているようです。実は、これは5歳児たちのおとまり保育を盛り上げるために保育士の先生たちが企画したストーリーの始まりだったのです。そのことについては、また、機会があれば書こうと思います。

園に残ったおたまじゃくしは、すくすく育っています。子どもたちは相変わらず、おたまじゃくしを気にしていて、毎朝登園してすぐに様子を見ている子、欠かさず餌の鰹節をにあげている子、朝、昼、そして帰る前に必ず声をかけている子など、様々です。もちろん子どもによって、興味の差はありますが、多くの子どもたちがとても興味を持っているようです。

たまごからカエル

2014/07/18

園庭に連れて帰ってきたモリアオガエルのたまご、10日くらいは、何の変化もなく過ぎてゆきました。その間子どもたちはずっと興味を持って観察を続けていたようですが、バタバタしていた私は、モリアオガエルのことをすっかり忘れてしまっていました。ある日子どもたちがおたまじゃくしが生まれたと知らせてくれて、ようやく思い出しました。ちゃんと子どもの気持ちにより添っていれば、忘れることはなかったのでしょうけれど・・・反省です。しかし、保育士の先生方はちゃんと寄り添ってくださっていました。
おたまじゃくしが生まれて何日かしてからたらいの中をのぞくと、少しは大きくなったもののまだまだ小さなおたまじゃくしが、たらいの縁に並んでいました。

子どもたちは、とってもよろこんで、毎日餌をあげています。餌は市販の鰹節、餌をあげると食欲旺盛なおたまじゃくしたちはどんどん食べてどんどん大きくなります。鰹節を少し入れるとおたまじゃくしが寄ってきて、小さな口で懸命に食べるのを見るのが楽しいのでしょう。鰹節を少しずつ少しずつ入れて楽しんでいる子どもたちでした。

そうしているうちに、おたまじゃくしはどんどん成長して、大きくなってゆきます。大きくなってくるとたらいが手狭になって来たので、10匹くらいを残して、他のおたまじゃくしはお寺の庫裏の裏の池、もともとたまごがあった池に返しに行こうということになりました。ペットボトルに何匹かずつを入れてみんなで手分けをして、山の上の池まで連れて行って離してあげたそうです。

見てからカエル

2014/07/17

モリアオガエルのたまごを園に連れて帰ったこどもたちは、園にもどると早速園庭のフェンスにたまごのついた枝をくくりつけ、その下に水を張ったたらいを置いていました。
園庭のどのあたりに置くのかも、先生にアドバイスをもらいながら子どもたちが話し合っていました。あまり日当たりの良いところに置くとたまごが乾きすぎたり、暑くなったりしないかなど、子どもなりにいろいろと考えていたようです。そして、日の当たらない木陰に置くことに決めたようです。

たまごが乾きすぎたらどうしようと心配した子どもたちは、毎日霧吹きで湿らせることにしたようです。もちろん自然環境の中では何日も雨が降らないこともあるので、必ずしも湿り気を与える必要はないのでしょうけれども、霧吹きでの水分補給には子どもたちの興味が持続するようにとの先生の想いもあったのかもしれません。

子どもたちはとっても興味を持って、資料を調べたり毎日たまごの様子を見ていました。毎朝登園したときに見て、帰る時にも見ている子もいたようです。

連れてカエル

2014/07/16

池の水の上ではなく、岸にある石の上にある木の枝にたまごをうみつけてしまったモリアオガエル。どう考えてもたまごからかえったおたまじゃくしは石の上に落ちてしまいます。

「どうしてこんな所に卵を産んだんだろうね?」と話していたら、ひとりの子どもが「このまま放っておいたら、おたまじゃくしたちは池には入れないで死んじゃうから助けてあげたい。」と言い出しました。

自然のものにはできるだけ手を加えたくはないのですが、子どもたちの優しい気持ちも大切にしてあげたかったので、お寺の方に許可をいただいて、そのたまごを枝ごと園に連れて帰ることにしました。

卵塊がついている木の枝を静かに切り取り、卵塊を壊さないように慎重に園まで運びます。この日子どもたちは、たくさん山歩きをして疲れていたにもかかわらず、たまごに気を配りながら、山を下りました。

なぜ?まちガエル

2014/07/15

モリアオガエルも産卵には、大変なエネルギーを使うと思うのですが、どうして水のないところにたまごを産み付けてしまったのでしょう?カエルにはカエルの考えがあるのでしょうか?

そういえば、別の日の雨の夜に、池の近くを通ったら、モリアオガエルが産卵していました。前にもモリアオガエルの産卵の様子は紹介しましたが、一匹の雌と何匹かの雄が協力して産卵します。

モリアオガエルは産卵のときに粘液を分泌し、この粘液を集まったオスとメスが足でかき回すことによって、受精卵を含んだ白い泡の塊を作ります。直径15cmほどの泡の塊の中には薄い黄色の卵が300-800個ほどのたまごが産みつけられるそうです。受精卵と書きましたが、正確にはたまごは、泡の中で受精するようです。

受精卵を包んだ泡は産卵後に表面が乾いて皮膜のようになり、中のたまごを守ります。

まちガエル

2014/07/14

庫裏の裏の池でモリアオガエルのたまごを観察中、カエルを発見した子どもたちとそのカエルを見ていたら、別の子が「先生、このたまごから生まれたおたまじゃくしはどうなるの?」と聞くので、子どもの指さす方を見ると、私の顔くらいの高さに卵塊が一つあります。「池に入るんやで」と答えると、「でも、たまごの下は池とちがうで」とその子。

よくよく見ると、どう考えても池の水のうえではなく、池の周囲に配した石の上の枝にたまごが産み付けてあります。しっかり確かめもせずに、「池に入るんやで」なんて答えた自分が恥ずかしくなりました。

そういえば時々、雨でできた水たまりの上にたまごを産み付けていることもあります。水たまりが消えてしまうかもしれないことをカエルが気づかないことはわかりますが、池の周囲に配した石の真上はどう考えても理解できません。

カエルの世界にもいろいろなカエルがいるのでしょうか?

スクロール