作品展について紹介し、お寺の職員さんなど、いろいろな方が関わってくださっていることを紹介しました。「他の人の手を煩わせるのは申し訳ない」という意見や「保育園の職員だけでもできる」という意見もありますが、私はいろいろな人が保育園に関わることを大切にしたいと思っています。
今は保育園の職員や保護者以外の人に園児と関わって頂くことは少ないのですが、いずれは、地域のいろいろな方々に園に来て子どもたちと関わって頂くことができることを願っています。様々な人とふれあい、関係を築くことがことが子どもたちにとって大切だと考えるからです。
行事を形にするためにはいろいろな要素があります。いつもそこで考えないといけないのは、「何のためにそれをするか。」ということです。それを明確にし、関わる人みんながその点を一番大切にすることを忘れなければ、形や方法は自ずとそこから導き出されてくるのではないでしょうか。などと、ことばで言うのは簡単ですが、実際はこれが難しいのです。
運動会でも発表会でも作品展でも「昨年までこうしていたから今年も同じことを行う。」という考え方があります。それが、例えば「毎年同じ子が同じことをすることによって、その子の発達の様子が見られ、それを保護者に感じてもらいたいから。」という理由があれば、同じで良いと思います。しかし、ただ「今までこうしていたから」という理由だけでは、一番大切なものを見失ってしまう可能性があります。
人はどうしても固定概念に縛られてしまい、「何のために」を考えるのを怠りがちになります。私はいつも行事の前には必ず職員に「この行事って何のために行うの?」と聞いています。残念ながら、今のところはそれを元に活発な議論が交わされているとは言えません。ここで議論が盛り上がれば、より多くの職員が納得したうえで方向性が絞り込まれてゆくと思います。そうすればお互いの心の距離が縮まり、もっと楽しく一体感を持って、担任という便宜上の枠を超えて、保育者みんなで全園児を保育することができると思います。
そのためにも、職員全員が「みんなのいのちが輝く」という理念を形にしたいと心の底から思い、どうすれば良いかを話し合って形にしてゆくことが大切です。
今はまだ発展途上ですが、きっと大丈夫!みんなを信じて、そうなる日がすぐに来るように、私も力を尽くします。