園長ブログ

さくら

2012/04/13

ようやく鞍馬でも桜が咲き始めました。お寺の本殿前のソメイヨシノが一輪花をつけているのを昨日の午後見つけました。「やっと咲くことができたー!」とのびのびしているように見えます。他にもつぼみがたくさんついていて、今にも咲きそうでした。

今朝早い時間に見ると、開いている花が増えていました。他の枝や、木でもちらほら咲いています。半日足らずで、こんなに増えるものなのですね。当たり前ですが、あらためて桜が生きているんだなと思いました。半日でこのくらい変わるのだとしたら、どのくらいの時間で、咲いていることが確認できるのだろうと思い、2時間後に見てみるると、一つの花は3時間前より確実に開いていました。今日は午後から冷たい雨の予報が出ていたので、開花が一気に進むことはないのかもしれませんが、日曜には2〜3部咲きになるのではないでしょうか。満開の桜も美しいのですが、7〜8部咲きで少しつぼみが残っているくらいが私は好きです。
桜と言えばソメイヨシノがたくさん植えられていて、一斉に咲きそろう美しさを思い浮かべることが多いのではないかと思います。年度の変わり目に一斉に咲咲きそろったソメイヨシノは卒業や進学、就職といった人生の節目を彩るので、思い出の1シーンとして記憶にのこることが多いのではないでしょうか。

染井吉野は江戸時代、染井村(現在の東京駒込付近)で、エドヒガンとオオシマザクラとの交配によって生まれた品種で、染井の吉野桜という意味で「染井吉野」と呼ばれています。日本全国に植えられている染井吉野の全てが同じ遺伝子を持っているクローンなので、気象条件が整うと一斉に咲き始めきれいに咲きそろうことが好まれ、河川敷や街路樹などに植えられることが多いようです。また、葉が出る前に一斉に花が咲くので、花見にも適しているのでしょう。
しかし、遺伝子が同じなので、病気などには弱く、一斉に病気にかかってしまったり、環境の変化に弱いという性質があるようです。

生き物は生き残り戦略として、多様性を選んできました。染井吉野のように全てが同じ遺伝子だと、全滅してしまう可能性が高いのです。人間だって、みんな同じにはできていないのに、一斉に同じことをさせようというのが、そもそも理にかなっていないのかもしれません。一人ひとり違う、その違いを認めあうことが大切なのだと思います。

    ほころびはじめ

。 3時間足らずで咲き始めました

つくる・なおす・整備する

2012/04/12

男性保育士のひとりが木工が得意で、いろいろなものを作ったり、修理してくれています。昨年度は壊れてしまった本棚を修理したい。物品が効率よく片付くように棚を使いやすく改良したい。子どもの靴箱のまえのスノコを作り直したい。など、いろいろと作ったり修理をしたいと思ってくれていたところがたくさんあったようですが、なかなか時間がなくて実際に形になった物は少なかったようです。

今年度は彼の希望もあり、フリーになって今は専ら用務員の仕事をしてくれています。ですから、昨年度から懸案になっていたことが、半月ほどの間にずいぶん形になりました。本人も、「最初から張り切りすぎて大丈夫かな。」と言っているくらいです。私も、直したり、作ったりしたいけど、時間がなくてできず、気になっていたことが形になってゆくので、うれしいです。

先日、畑の裏山の木が倒れて、危ない状態になっているのを見つけてくれました。今日はそれをお寺の職員さんにも手伝ってもらい、チェーンソーで切って危なくないようにしました。そして、「砂場の砂が減ってきていたので、補充したい。」「園庭で拾った石を集めていた場所がいっぱいになったので、石を別の場所に移動したい。」と思っていたのを相談すると、今日は午後からなら空いているとのことだったので、急遽一連の作業を進めることにしました。私は事務仕事がたくさんたまっているのですが、今日はお天気も良く、外での作業が気持ちよさそうだったので、一緒に作業をしました。

用務員さんは、作りたい物があったようで、お寺にトラックを借りにいったときに、材木置き場から材料をもらって園に運んでいました。園から少し離れた運動場に置いてあった予備の砂をトラックに積み込み、砂場に入れてから、園庭から出てきた石や砂利を積んで、運ぶという作業を行いました。青空の下で、軽く汗ばみながら作業するのは気持ちが良いものです。考えてみれば、こんなことをするのは久しぶりです。秋に保護者の皆さんと砂場を作って以来です。夕食の後、なぜか疲れたと思ったら、久しぶりに身体を動かしたせいかもしれません。3年ほど前に古い砂場を、解体して埋め戻したり、古い遊具を撤去したときはへとへとになりました。今日の作業はほんの軽い作業だったのですが、疲れました。体力が落ちていることを実感させられました。

この先少なくとも1年間はいろいろなことを企んでいるので、保護者の皆様、どうか楽しみにしていてください。お手伝いをお願いすることもありますので、その節には、積極的なご参加よろしくおねがいします。一緒に楽しみましょう。

あたたかさ

2012/04/11

先週と比べるとずいぶん暖かくなりました。それでも鞍馬の桜はまだ咲きません。先日、岡崎にある 京都市勧業館みやこめっせ という会場で保育課の民営保育所運営説明会がありました。

この岡崎周辺は平安時代から白河とよばれていて、藤原氏が別荘を造営したり、天皇や中宮の発願により、法勝寺をはじめとする六勝寺が建立されるなど、壮麗を極めたようです。しかし、時代が下り、度重なる戦乱や火災によって廃寺となったようで、伽藍はその姿をとどめてはいません。
明治になって、上水や水運を目的とした琵琶湖疎水が引かれて、日本初の水力発電所も建設され、京都の近代化の基礎となりました。
また、明治28年には産業の発展を目的に第4回内国勧業博覧会が行われ、たくさんのパビリオンが設けられました。この博覧会と同時に、平安遷都1100年紀年祭が行われ、その紀年祭場として平安神宮が創建され、紀年祭の余興として行われていた時代行列が時代祭となって現在も続けられています。その後、動物園や京都府立図書館、勧業館が建設され、昭和になってからは美術館や京都会館、京都国立近代美術館など様々な文化施設が作られ、文化交流ゾーンとなっています。
説明会の会場となったみやこめっせは平成8年に第2勧業館が建て替えられたものです。

この地区を南側と東側を流れる疎水の両岸には桜並木があり、満開になっていました。説明会の後、桜を少し見てみようと疎水に架かった橋に行ってみると、ちょうど、岡崎さくら回廊十石舟めぐりの舟が疎水の水面を動いてゆくのが見えました。そんなに長い間そこにいたわけではありませんが、やさしい暖かさと美しい桜に心が和みました。このステキさを味わおうとこの一帯はたくさんの観光客であふれていました。観光の方が多いところへ行くと必ず、中国語か韓国語を耳にします。日本にいらっしゃる中国や韓国の方が増えているのでしょうね。

帰り道に車の温度計を見ると23度を表示していました。暖かいはずです。30分ほどで鞍馬について車を降りるとひんやり。温度計は15度でした。この気温差では桜の咲くのも遅いはずです。しかしここのところ暖かいので、この辺りもそろそろ桜が咲き始めると思います。

どろんこ遊び

2012/04/10

ようやく少し暖かくなってきました。子どもたちは気温の変化に敏感です。少しでも暖かくなると、園庭では水遊び、どろんこ遊びがはじまります。きょうもさっそく1歳児や2歳児たちが、水と土で遊んでいました。まるで真夏の水遊びのように全身ずぶ濡れになっている子もいましたし、せっかく着替えてもまた、すぐにどろんこ、びしょびしょになって遊んでいる子もいました。新入園児さんたちも、外で水遊びやどろんこ遊びをしている間は、泣くことを忘れているかのようです。

そんな子どもたちの、いきいきと遊んでいる様子を見ていると、自然の中で自然のものを使って遊ぶことが、楽しいのだなと感じます。楽しんでいるというより、やらなくてはならないというか使命感を持って遊んでいるかのようにも見えます。子どもは遊びから、生きてゆく上で必要なことを学んでいます。自らの人生をより良く生きるために、今、懸命に遊んでいるのです。そういう意味で言えば使命感を持っているのかもしれません。そんな子どもたちが、思いっきり遊べる様々な環境と時間と集団を保証し、自らにとって必要な遊びを様々な関わりの中で、体験して欲しいと思います。

もちろん、子どもが遂げたい発達を遂げることを意図して作られたおもちゃや教具などは大切ですし、子どもの様子をしっかりととらえ「この子が必要としているものはなにか」を見て取り、そのものを用意することは必要です。それと同時に一見何でもない、土や水や木ぎれといった自然のものを使い想像力を働かせて遊ぶことも大切だと思います。

最近は様々な理由で、自然の中で何の心配もなく思いっきり遊ぶことができにくくなってきていることが、気がかりです。

目の前の子どもたちが、心も体も健やかに成長してくれることを祈り、そのために自分が今できることに全力を注ぐ。そのことこそ大切なのはわかっているつもりですが、自分が為すべき最も大切なことは何か。もう少しクリアにする必要が私にはありそうです。まだまだ修行が足りません。

2012/04/09

新年度になって保育士と栄養士を1人ずつ新しく採用し、保育体制を強化しました。2人とも新卒でやる気いっぱいです。2人がいきいきと仕事ができる環境を整え、しっかりと伸びてゆけるように見守りたいと思います。

前にもブログに何度も書いていますが、当園は異年齢の保育を行っています。それは、子ども一人ひとりがそれぞれに異なり、それぞれがその子が、その子自身の発達をしっかりと遂げることを願っているからです。ですから子どもの誕生日で機械的に区切った何歳児クラスという区切りはゆるやかにしています。しかし、それが有効に機能するためには、保育にあたる大人の意識が大切です。「私のクラス」とか「先生のクラス」という表現に表れるように、どうしても担任の保育士を中心に「クラス」という垣根を高くしてしまいがちなのです。その「クラス」意識が高くなると、「私のクラスはこうするけど、先生のクラスはどうするの?」となります。そのうえに保育士同士のコミュニケーション不足が加わると、「あの先生はいくら言ってももわかってくれないから、一緒には保育できない、だから私のクラスはこうする。」ということがはじまります。こうなると、気持ちがどんどん離れていってしまい、コミュニケーションを取ろうともしなくなってしまいます。
こうなってしまうと、一番迷惑するのは、子どもたちです。これでは大人の勝手な都合で子どもたちを振り回しているにすぎなくなってしまいます。

そうならないためにも、全ての職員が、「みんなのいのちが輝く」ことを目指し、子どもはもちろん、保育園に関わる全ての人がいきいきできるためにはどうすれば良いか、また、子どもが真に主体的に活動するためには何が必要かを考え、実践してゆくことが大切です。

子どもは、大人が考える以上の力を持っているのです。最初から「子どもにはそんなことはできない。」と大人が勝手な枠を作らずに、子どもを信じることが大切です。

今年度は職員間の心の壁をさらに低くすることを目標のひとつとして様々なことに取り組んでゆきたいと思っています。

狂言

2012/04/08

お寺では、花供養の開闢法要が奉修され、2週間の法要期間がはじまりました。花供養は春の花の咲くこの時期に、花に代表される自然に感謝し、自然から学ぶ。自分自身の心の中の花を咲かせる。言い換えれば全ての人が持っている仏様の心をそれぞれが輝くことを祈ります。

この法要の期間中に慶讃の催しや、奉納が行われます。今日は千本ゑんま堂大念仏狂言保存会の皆さんによる、大念仏狂言が奉納されていました。狂言というと、能狂言が一番に思い浮かぶかと思います。能狂言は武家社会を中心として行われた能とともに演じられることが多く、面をつけず、衣装も長袴、裃など武家風のものです。それに対して念仏狂言はもともと寺院が布教のために念仏法会と合わせて、念仏踊りや寸劇などを行っていたもので、演者は狂言面をつけ、頭巾をかぶっていますし、衣装も町衆姿などが多いようです。

壬生寺の壬生念仏狂言、清涼寺の嵯峨念仏狂言そして、千本ゑんま堂引接寺の千本ゑんま堂念仏狂言の3大念仏狂言があり、それに神泉苑狂言を加えた4つの狂言の総称が念仏狂言です。

千本ゑんま堂念仏狂言は、平安中期の寛仁元年(1017)に引接寺を開いた、定覚上人が布教のために始めたと言われています。その後何度か中断と再興を繰り返し、昭和になってからは火災により狂言堂が消失、衣装や小道具も燃えてしまったため、再興が危ぶまれましたが、そのときの伝承者が保存会を結成して再興されたことにより、現在まで伝承されています。

今日の演目は、「鬼の念仏」と「にせ地蔵」の二番でした。「鬼の念仏」は六道の辻で亡者をせめようと待っている鬼の所へ落ちてきた亡者が念仏を鬼に授けて、鬼が念仏を唱えている間に地獄に落ちた人たちを助けに行くというお話です。
鉄杖で亡者を責めようとする鬼が、亡者の唱える念仏にかなわないところや、亡者が鬼に鉄杖や虎の皮のでんちを捨てさせたり、十徳を着せ、念仏が根を持たせる所などは、怖いはずの鬼が亡者のいいなりになって滑稽でした。

「にせ地蔵」は竹三郎と梅三郎という2人が、お地蔵様になりすまして村の外れにたちお供え物を失敬しようと企みますが、結局、庄屋さんに見つかって叱られるというストーリーです。お地蔵様になりすますのに、衣を後ろ前に着て、後頭部にお地蔵様の面をつけて頭巾をかぶり、宝珠と錫杖をうまく後ろ手に持って、にせ地蔵を演じていらっしゃるのを興味深く拝見しました。
以前、演目が「舌切りすずめ」だったときは、当園の園児たちもすずめの役で参加させていただいたこともりました。

日差しはとても暖かいものの、気温は7度ほどしかなく風邪も少しあったので、ぽかぽか陽気とはいきませんが、日の光を浴びながら、狂言を見ていたら、とてもゆったりした気持ちになることができました。

はなまつり

2012/04/07

寒いです。ホントに寒いです。今朝の気温は0度。水たまりには薄く氷が張っていました。4月にこれほど寒さが続くのも珍しいと思います。ずっと前に桜の花が咲いている時に雪が降ったことがありました。うっすらと雪が積もった桜の花の先の空には月がかかっていたことがあって、「これがホントの雪月花だ。」とひとりで感激していたことを思い出しました。それにしても、寒いです。


そんな寒さのなか、4歳児と5歳児がはなまつりのお参りに、お寺に行きました。はなまつりは、灌仏会といい、お釈迦様のご生誕をお祝いする行事で、4月8日に行うのですが、今年の4月8日は日曜日で保育園はお休みなので、お寺の皆さんが、1日早い7日からはなまつりのお祝いができるように用意してくださいました。しかし、土曜日の今日は出席している子どもの数は少なく、4・5歳児14人がお参りしました。

ケーブルに乗せてもらって本殿に行き、貫主様と一緒にお参りをしてから、花御堂に祀られた誕生仏に甘茶をかけてお祝いしました。誕生仏とは、右手で天を指し、左手で地を指すお釈迦様の立像で、お釈迦様がお生まれになったとき、7歩お歩きになって、右手で天を指し、左手で地をさして「天上天下唯我独尊」とおっしゃったという伝説によるお姿です。

天上天下唯我独尊とは「釈尊が生まれた時、一手は天を指し、一手は地を指し、7歩進んで、四方を顧みて言ったという語。宇宙間に自分より尊いものはないという意」と広辞苑には解説されています。ここに出てくる「我」ということばを、人間一人ひとりと解釈し、「人間一人ひとりが、それぞれにかけがえのない尊い存在だ」とする説もあるようです。学問的には正確ではないかもしれませんが、私は個人的には「どの人もかけがえのない尊い存在、すべてのいのちがそれぞれに尊い」と理解したいと思います。

甘茶をかけるのは、お釈迦様がお生まれになった時に天から甘露の雨が降りそそいだと伝えられることから甘茶をかけるようです。甘茶はユキノシタ科の植物で、その葉を蒸して、乾燥させたものです。

子どもたちはひとりずつ順番に丁寧に甘茶をかけては合掌していました。その後甘茶を一口頂くと、甘くておいしいという子や、変な味としかめっ面をする子様々です。最後にお釈迦様の誕生の物語の紙芝居を読むと子どもたちは真剣に聞いてくれていました。

園にもどる途中、雪が降ってきました。いつもなら桜が咲いて暖かいはずなのに・・・
さすがの子どもたちも、少し寒かったようです。早く春らしい暖かさになってほしいものです。

春の気配

2012/04/06

今朝の気温は2.5度でした。今日は夜には寒くなるようで、雪という予報も出ています。4月とは思えない寒さです。天気予報によると強い寒気が南下しているようです。4月6日にもなって「春の気配」というタイトルをつけるのは少しためらいましたが、現実に鞍馬の春は気配くらいしか感じられません。

日陰は寒いのですが、やわらかな日差しを浴びると、ほんわかと暖かなのは春の気配です。

お寺の本殿前の紅梅が八分咲きになっていましたし、白梅も咲き出しました。桜のつぼみは薄緑色になって膨らんできました。つぼみたちは、早く咲きたいのになかなか咲けずにうずうずしているように感じます。春の気配です。

暖かくなるのを待ちきれずに、花を咲かせてた桜の木もありました。白い花が冷たい空気の中、少し寒そうに見えます。

山の朝もずいぶんにぎやかになってきました。いろいろな鳥たちが、思い思いに囀っています。春の気配です。
カンカンカンカン…とケラが木をつつく音が響き、ひゅーーー ひーーーとアオバトが鳴きます。名前はわかりませんが、ほかにも5種類くらいのとりが鳴いています。ウグイスのさえずりも聞こえてきました。でもまだ鳴くのが下手なのか、「ホーホケキョ」とは聞こえません。浅い春の気配です。

寒い寒いとばかり言っていないで、外に出て、目をこらし、耳を澄ませば春の到来を感じられます。春の香りだってしてくるかもしれません。

入園式

2012/04/05

入園式を行い、12名の新入園児を迎えました。保育園に来るのは、初めてか2回目の子どもたちは、少し引き締まった式の雰囲気もあって、終始緊張気味です。できるだけ柔らかい雰囲気で迎えてあげたいと思いますが、新入園児さんの緊張が解けるまではいきません。

迎える側の在園児たちはといえば、新年度がはじまってすぐということもあり、練習はほとんどしていないのですが、みんな落ち着いて式に参列し、新入園児を迎えることばを言う役の子どもたちは、緊張しながらもしっかりと言っていました。ずいぶんしっかりしたものです。

入園式終了後は、主任から保護者に事務的な説明をしている間、園庭で遊びたい新入園児たちは他の子どもたちに混じって遊んでいました。保護者への説明が終わって帰る時間になっても、まだまだ遊びたいと言って、遊んでいる子もたくさんいました。中には、ずっと遊んでいたくて、帰るのがイヤだと泣き出す子も。園で遊ぶことを喜び、楽しみにしてくれることはうれしいのですが、明日からもそれが続くでしょうか。

大人だって、新しい環境は緊張するしストレスなのですから、いままで家庭でお母さんと過ごしていた子どもたちが、突然、お母さんがいない全く異なった環境に置かれる不安やストレスは、大人の想像を絶するものだと思います。

ですから、新入園児が少しでも馴染みやすいようにいろいろと工夫はしますが、ご家庭の安心感にはかないません。しばらくは、新入園児さんの泣き声が園内に響くことかとは思いますが、できるだけ早く、園での生活に慣れ、他の子どもたちと関わり、楽しむことができるようになってくれるといいと思いますし、私たちもそうなるよう最大限、努力してゆきます。

2012/04/04

京都市内では桜が咲き始めているようですが、鞍馬はまだまだです。昨日は午後から激しい雨と突風で、春の嵐というよりとても強い台風が直撃したかのようなお天気でした。

それもそのはず、4月3日の雨が激しかった午後3時ごろには、972ヘクトパスカルと台風並みに発達した低気圧が日本海にあって、低気圧から伸びる寒冷前線がちょうど京都辺りを通過している最中だったようです。

京都地方気象台のアメダスのデータによると午後3時の気温は15度、降水量は25ミリ、風速は西南西の風5.4メートルでした。前後の雨量を見ると午後2時が2ミリ、午後4時が4.5ミリなので、午後3時だけが飛び抜けて降水量が多いのがわかります。

まさに「バケツをひっくり返したような」という表現がぴったりの雨でした。園庭に降った雨が川のようになって園舎の周りにめぐらせた溝めがけて流れてくるので、溝が詰まったら浸水するかもしれないと、少し不安を覚えたくらいです。雨と共に雷も強く、落雷が発生するかもしれないと心配になりました。そんな激しい雨も子どもたちが帰る午後4時過ぎには止んで晴れ間が出ていたので、助かりました。

風雨が強かったというイメージなのですが、データによると風は午後3時から1時間ごとに5.4メートル、6,8メートル、7,5メートル、午後6時には11,4メートルと雨が上がってからの方が風が強まったようです。ちなみに、瞬間最大風速は午後5時53分の24,3メートルでした。そういえば、子どもも職員もみんな帰り、私も夕食に一旦帰宅しようと思ったときにものすごい突風が吹いていました。感覚というは曖昧なものだと思いました。激し雨と風が同じくらいの時間だったという感覚でいましたが、実は風が強くなったのは、夕方遅くなってからだったのです。

暴風などにより全国各地では、3人の方が亡くなられ、300人近くがけがをされたというニュースが流れていました。今朝の京都は、激しい風雨は収まりましたが、寒い朝になりました。今日もまだ北日本を中心に北陸にかけて激しい風や雨が続くそうです。
気象現象が激しくなり、自然災害が増えてきたように思います。被害が広がらないことを祈ります。

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