園長ブログ

生活から学ぶ 2

2012/05/23

特定非営利活動法人CLCA(CHILDREN , LIFE AND CULTURE ASSOCIATION)子どもと生活文化協会の活動のひとつに、「生活体験合宿」というプログラムがあります。どんなことをされているのか、子どもたちはどんな風に過ごしているのか興味があったので、一昨年だったと思いますが小学生だった次男と一緒に個人的に参加してみました。丹沢山中にある「市間寮」というところでで60人くらいの大人と子どもが一緒に生活します。市間寮は、築100年を越える古民家に加え、子どもたちを中心とした人々が、木材を切り出すところから自分たちで作ったログハウスが建っています。

私が参加したのは一泊だけですが、とても充実した時間を過ごすことができました。
生活体験ですから、かまどで食事を作るための薪割り、調理、掃除、様々なことを皆で分担して行います。みんなで生活を共にするのです。そこには強制はなく、選択肢がいろいろとあって、子どもたちが自分で選べる環境があります。しかしなにもしないと生活が成り立たなくなるので、子どもたちは自分で選んだことを懸命にやります。子どもたちの積極的な姿、いきいきと活動する様子が印象的でした。

参加していた子どもたちはほとんどが寄宿生活塾「はじめ塾」の塾生で、普段から寄宿生活をしています。一般から参加した小学生は少なかったのですが、うちの次男が薪を割ってかまどでご飯を炊く仕事を担当することになり、「はじめ塾」の中学生の男の子が、薪を割って火をおこし、ご飯を炊くことを一緒に行いながらえながら教えてくれました。その教え方がつかず離れず、初めての子が興味を持ちながら危険がないようにやり遂げるというところまでサポートする感じで、次男もおもしろかったと、充実して行えたようでした。

全員分の食事を作るのに、どんな献立をどのように調理して作るのかは、中心になる人が決めて、様々なところから集まってきた人たちに方針を伝え、役割を割り振ってゆく必要があります。それを担当したのは中学生の女の子でした。初対面が多い大人たちに仕事を割り振って、60人分の食事を作り上げなくてはなりませんが、その子は見事にやっていました。大人でもなかなかできることではありません。後で聞いたのですが、その子は学校へ行くのが少し苦手な子だそうです。

ものごとを一つの価値観だけにとらわれて判断すると、大切なものを見落としたり一方的な見方になったりする可能性があります。一人ひとりが輝くために、なにが一番大切なのか。いつも見つめ続け、忘れないようにしたいものです。

生活から学ぶ

2012/05/22

特定非営利活動法人CLCA 子どもと生活文化協会という神奈川県小田原市を中心に活動されている団体があります。

「自然とのつながりや、人間同士のつながりが失われつつある社会において、それらのつながりを取り戻し、「自分の力でいのちの再生が可能な社会」を実現しよう」という願いを持ち、すべての領域を包含し、つながり合っている「生活」の活動を中心テーマとして新しい生活文化の創造を目指した青少年健全育成活動を展開されています。

常に大人と子どもが交じり合って共に学ぶ活動をしている。「生活文化活動」を通して実体験をすることにより、「生きる力や知恵」が養われ、心が育つという考えのもとに、専門家を招いて、さまざまな文化芸術活動や自然体験活動を行っていらっしゃる。

そんな協会です。本当にいろいろな活動をされています。あまりにも多様な活動をされているので、紹介しきれません。この協会は戦前から活動されている「はじめ塾」という寄宿生活塾の活動がその元になっているようです。塾の最大の特徴は生活を共にしながら学ぶことで、普段は15名ほどの十代の青少年が親元から離れて、塾長家族と生活を共にしながら学んでいるところです。

鞍馬と直接関わりがあった活動としては、もう10年以上も前になると思いますが、はじめ塾の子どもたちが、ダンボールで作るドームハウスを作りに来てくれたことがありました。ドームハウスというのは三角形のパーツを組み合わせて作るドーム形の家ですが、子ども5〜6人で高さ2メートルくらいのドームをさっさと作ってくれたのを覚えています。

また、協会の活動の一つに「子ども文化自然体験」というのがあって、「子ども能・狂言」の活動を行っていいらっしゃいます。大倉流大鼓方 大倉正之助氏から直接、鼓の演奏をはじめとした能を学び、子どもたちが演じるというものです。鞍馬のお寺で、能を奉納してくださったことがありましたが、すばらしいという印象が強く記憶に残っています。

とにかく、子どもたちの能力の高さというか、振る舞いの自然さに感心しました。勘所を押さえているというのか、状況をしっかりと捉え、自分で判断し、全体の中で自分は今どんな役割を果たすべきなのかを考え、適切に動くことができるのです。しかもいきいきと!

そんな子どもたちが育つ場での体験を少し紹介しようと思います。

日食

2012/05/21

 ピンホールカメラで紙に映した日食

今日は、どのメディアも金環日食の話題で持ちきりです。関西で見られるのは282年ぶり、今回のように、日本の広い範囲で見られるのは、932年ぶりだそうです。

京都では、食のはじめが6時17分、金環食の始めが7時30分00秒、食の最大が7時30分35秒、金環食の終わりが7時31分9秒、食の終わりが8時55分17秒というデータが国立天文台のホームページで公開されていたので、それに合わせて観察してみました。鞍馬ではちょうどその時間は空に雲もかからず、観察することができました。

    食の最大の頃の太陽

しかし、食が最大になるはずの7時30分頃にも金環日食にはならなかったように思います。それでも日食の間は、少しずつ薄暗くなってきて、夕方の明るさともちがう、ちょっと不思議な暗さになっていました。
後で調べてわかったのですが、金環日食の北限界線が京都を通っており、京都市のかなり北に位置する鞍馬は、金環食の北限界線より北に外れていたので、部分日食しか見えなかったようです。

金環日食の北限界線について調べていて、少しだけわかったのです

   食の最大の頃の薄暗さ

が、北限界線よりわずかに南では、ベイリービーズという現象が数秒から数十秒にわたって見られる可能性があるそうです。ベイリービーズとは月の表面の山や谷が作る凹凸により、金環の一部が途切れ、ビーズが繋がったように見える現象だそうです。鞍馬に近い市原から岩倉、宝ヶ池あたりが北限界線の誤差の範囲のようなので、この辺りにベイリービーズを観測するのに、良い場所があったのかもしれません。

普段、あまり意識していない太陽や月ですが

  食の終わりの頃の明るさ

金環日食によって太陽や月に関心を持つ人が増えたでしょう。あたりまえのように思っている太陽や月の微妙なバランスを考えると、本当に有ること難い不思議な世界だと思います。

いい加減

2012/05/20

チャレンジ体験でお寺に来ていた中学生たちと一緒に写経をしました。一字一字丁寧に書くことを目指してみんなで取り組みますが、どうしても時間差ができます。今回の参加者はとても書写するのが早かったのですが、中にはとても丁寧に書く子もいて、時間差がかなりありました。早く書き終わった子が書き終わっていない子を待っている間に読めるように本を用意しています。ひろ さちや原作、鈴木出版発行の「仏教コミックス」というマンガで、仏教についてわかりやすく書かれているシリーズです。

私も、早く写経を終えた子どもたちと一緒に読んでみました。私自身、静かに座ったり、写経をしたり、マンガを読んだり、結構楽しんでいるかもしれません。どうせやらなくてはならないのなら、楽しくやった方がいいと思います。

巻末にひろさちやの「まんだら漫歩録」というエッセイがあります。私が読んでいた「おシャカさまの悟り」という巻の「いい加減大好き」というタイトルのエッセイが気になりました。

「いい加減」ということばには、「いい加減なことをしてはいけない」という使い方と「いい加減にしなさい」という使い方があり、「いい加減」がいいことなのか、悪いことなのかという疑問をなげかけます。そして、いい加減は仏教でいう中道にあたるのではないかとしています。
極端ではなく、適度な、まあまあ、というところでしょうか。
お釈迦様は悟りを得たいと出家し、とても厳しい苦行を行われました。ところが、苦行では悟りは得られないと、苦行を捨てて中道を行うことで悟りを得られました。苦行が血眼の努力だとすれば、中道はゆるやかな努力、努力をすることが楽しいような努力をすることだそうです。

自分のことを指摘されているかのようでちょっと、ドキッとしました。「こうしなければ!」という思いが強すぎて、血眼になっているのかもしれません。自分自身が楽しくなるような努力をしているのか。と聞かれると、素直にうなずくことはできません。そのつもりではいるのですが・・・

中道の精神は、いい加減の精神だそうです。あまりにも血眼になってやっているときは「もう少しいい加減にしなさい!」と言わねばならず、反対に中途半端にチャランポランにやっているようなときは「そんないい加減なことではいけません!」と言わなければならない。いい加減でいなければならないと同時にいい加減でいてはいけないから「いい加減」は難しいとされていました。

もう少し肩の力を抜いた方が良いのかもしれませんね。

親子で

2012/05/19

親子で楽しむ行事を行いました。「親子遠足」という名前ですが、どこかへ出かけたわけではありません。以前は、親子でいろいろなところに出かける「親子遠足」と、保護者に園に集まっていただく「休日参観」を5月と6月に行っていました。最近、行事を見直す中で、子どもをまん中に、保護者同士、保護者と職員など、「保育園に関わるみんなが繋がる」ことを目的として、日曜参観と親子遠足を統合しました。年度の初めは新入園児さんの保護者を迎えて顔ぶれも変わるので、お互いに知り合えればということです。

今年は、子どもたちが普段から親しんでいる散歩道を保護者にも経験していただくこと。親子でペットボトルに稲を植えること。みんなでおべんとうを食べること。給食の一部を保護者に試食していただくこと。なによりも「楽しむこと」を目標に行いました。今回担当の職員が、早いうちから綿密な計画をたて、着実に形にしていってくれたので、とてもスムーズに運ぶことができたようです。ペットボトルを持参してくださるよう保護者にお願いをしたり、稲を植える土をふるいにかけたり、全職員が協力し、多岐にわたって力を尽くしてくれました。

戸外で行うことばかりなので、お天気が心配されたのですが、今日は朝から雲一つない快晴。朝は気温が低かったのですが、日差しとともに気温も上がり、少し風もある、とても清々しい日になりました。実は雨が降ったときのことを考えて、大きなブルーシートで園庭の一部に雨よけをかける予行演習まで行っていたそうです。

そんなお天気のもと、43家族、約130名の方が園に集まってくださいました。2つのチームに分かれて、お散歩と、稲植えを交互に行います。ペットボトルに自由に絵を描き、土を入れ、水を入れてかき混ぜ、しばらくしたら稲の苗を植えて畑の隅に置きに行きます。ペットボトルへのお絵描きを楽しむ子、土に水を混ぜたときのどろんこが大好きな子、みんな家族でとても楽しんでくださっていました。
お散歩も、お寺の参道方面ですが、子どもたちの日常を保護者にも体験していただくのが目的だったので、好きなように散策していただきました。

両チームとも稲を植え終わったら、いよいよおべんとうです。大半の人が園庭の木陰で、近くに座った家族と話をしながら、楽しそうにしてくださっていました。このときに園からは「お吸い物」を人数分用意して、召し上がっていただきました。いつも子どもたちが食べている昼食をすこしだけ保護者にも味わっていただこうという趣旨です。

青空に若葉の緑が映える中、家族でゆったりと、みんなでワイワイと過ごしていただくことのできるとても良い機会になったのではないかと思います。子どもはお弁当を食べ終わって遊び、お母さん方はおしゃべりをしていらっしゃる姿がとてものんびりくつろいでくださっているように感じられ、うれしくなりました。

ご参加くださった保護者の皆様ありがとうございました。今回残念ながらご参加いただけなかった方は、次の機会にはご参加をお待ちしております。

中学生

2012/05/18

5月14日から18日までの5日間、お寺に職場体験の中学生が来ていました。冬に来ていたのは洛北中学校の2年生で、年明けにも来る予定です。今回初めて洛北中学校以外から来てくれたのは、旭丘中学校の2年生5名でした。体験メニューは、午前中に瞑想と写経、昼食をはさんで、掃除や自然観察、茶道体験などを行います。今回も私は午前中の瞑想と写経を担当したので、今週はほとんど園にいることができませんでした。

中学生も、じっと坐っているのは大変だったようですが、今回、来てくれた子どもたちは、写経するのがとても早くて驚きました。早い子は45分くらいで書写し終わっています。

冬と違って、とてもさわやかな季節だったので、もう少し屋外での活動を多くしてあげれば良かったかもしれません。いつもは冬の一番寒いときに来るので、屋外の活動は少なめなのですが、今回は少しメニューを見直して、屋外の活動を増やすことを考えるべきでした。それと、子どもたちが2年生になりたてなのです。年度の初めと終わりでは、子どもたちの気分もかなり違うのではないかと思います。

私自身も、仕事がたくさんたまっていて、正直なところかなりきつい状態です。そんなこともあって昨日の朝は少し重い気分だったのですが、体験日課の朝のお参りを行うべく、集まってきた中学生たちの顔を見たら、なぜかとてもうれしくなり、自然に笑顔になることができました。彼らから元気をもらえたということですね。

おいもの苗

2012/05/17

シロツメグサのくびかざり

おいもの苗を植え、いちごを採ることを目的に4歳児5歳児が滋賀県まで出かけました。一番の目的は、秋のおいも掘りのためにおいもの苗を植えることです。でも、子どもたちは、いちごを食べることに最も興味を持っていたようでした。

多少の手直しは必要だったものの、おいもの苗もしっかりと植えて、いちごもたくさんとって、味見もして満足していました。そうこうしているうちにお昼近くなり、もう一つの楽しみ、おべんとうが待っています。

草むらで、泳ぐ、転がる

畑の近くにある「みさき自然公園」という守山市営の施設を使わせていただいてお弁当を食べました。畑から歩いて行ける距離で、平日は人も少なくて、いつも思いっきり遊ばせていただいています。守山市は平野なので山らしい山はないそうで、この公園内の人工の山が守山市で一番高い山だと聞いたことがあります。今回はその山の上まで登って、みんなでおべんとうを食べました。蒼い空に初夏の日差し、気温はあまり高くなく、風もあってとてもさわやかです。

おべんとうの後は、皆思い思いに遊びました。

    野を越え山越え

鞍馬は自然はいっぱいですが、広々とした原っぱのようなところはないので、子どもたちはいつもと違う遊び方ができることを喜んでいました。たくさん咲いていたシロツメグサで首飾りを作る子、せせらぎでザリガニを捕まえる子、小さな亀や蛙を見つける子、草むらで転げ回ったり泳いだりしている子、中には勢い余って田んぼに落ちて泥だらけになっていた子もいました。

とてもゆったりした時間が流れていました。
                              

      なにかいるかな?

いちごかり

2012/05/16

いちごがりとさつまいもの苗を植えに行きました。滋賀県の守山市にいらっしゃる方が畑を作っていらっしゃるのですが、当園の園児たちのためにいちごを植えたり、さつまいもを植えたりしてくださっています。

15年くらい前になると思います。最初は秋にはおいもほりにいっていたのですが、いつのころからか、収穫だけではなく植えることも体験しようということで、この時期にも畑を訪れるようになりました。この時期に畑に来るのならと、いちごも植えてくださり、さつまいもの苗を植えた後、いちご狩りもさせていただいています。今年も、4歳児と5歳児25名全員がバスに乗って行きました。

おおきなおいもができますように!

畑に着いたら、ご挨拶をしておいもの苗を植えます。子どもたちはどんなものを植えるのか見せると、キョトントしています。「えっ!こんな草を植えるの?」と今にも言い出しそうな顔つきです。小さなおいもでも植えると思っていたのでしょうか。とはいうものの、これが意外と難しく、あらかじめ作ってくださっていた穴の中に苗の元を下にして入れ、後は土をかけるだけなのですが、肝心の元の部分が地面の上に出ていたりするので、最後にもう一度チェックしてあげる必要があります。子どもが植えた後の手直しを同行していただいたお寺の職員さんにお願いして、子どもたちは、いちご狩りを始めています。

  いちごがたくさん採れました

赤く実ったいちごをとるのがおもしろいようで、どんどん収穫してゆきます。あっという間に採り尽くしてしまいました。

このいちごも当園の園児たちのために植えてくださっていて、ご近所の方も採りに来たりされるようですが、まず、当園の園児が最初に採らせていただいているそうです。本当にありがたいことです。

いちごを摘んでいる間、4歳の男の子が「あっ!いちごが動いている」と言うので行ってみると、小さないちごが地面の上を少しずつ移動しているのです。よーく見てみると、蟻が、懸命にいちごを運んでいたのでした。確かにいちごが動いていました。

収穫が終わったら、採れたてのいちごを少しずつ味わってみました。水で洗って、ぱくり!甘酸っぱい香りがあたりに広がり、とてもおいしそうです。それはそうですね。新鮮だし、愛情をたっぷり受けて育ったいちごですから。

ブルース・ブラザース

2012/05/15

このところ我が家で流行っている映画があります。『ブルース・ブラザース』です。1980年のアメリカ映画でコメディアンのジョン・ベルーシとダン・エイクロイドが主演しコメディー、アクション、ミュージカルなどの要素がちりばめられています。上品とはいえない映画ですが、結構楽しめます。楽しみの一つが、豪華な出演者です。私はあまりアーティストを知りませんが、そんな私が知っているだけでもジェームス・ブラウン、キャブ・キャロウェイ、アレサ・フランクリン、レイ・チャールズ、そして、チャカ・カーンもちょい役で出演しています。

なぜ、うちで『ブルース・ブラザース』をよく見るようになったのか、その原因は家内と4歳の三男です。家内はもともとR&B系の曲やアーティストが好きで若い頃からよく聞いていたそうです。

ある日突然、久しぶりに『ブルース・ブラザース』の映画が見たくなったというので、DVDを手に入れて見ていたら、はまってしまったのが三男なのです。最近でこそ少し下火になったものの少し前までは、何度も何度も自分でDVDを再生して見ていました。

私としてはスラングも多いし、子どもに何度も見せようとは思わなかったのですが、そういうのに限って子どもは見たがったりします。

そのうち挿入歌なども口ずさむようになって、最初の方に出てくる曲「SHE CAUGHT THE KATY」などは良く歌っていました。もちろん最初の1フレーズだけですし、英語も正しくはないのですが、なんとなくそれっぽく聞こえるから不思議です。また、レイチャールズがキーボードを弾きながら歌う「SHAKE A TAILFEATHER」などは一緒に踊ったりしていました。よほど気に入ったのか、ラジオや町中で挿入歌が聞こえると、すぐに反応していました。

親はよく、子どものためにと思って、自分があまり好きでもないのに高尚そうな絵を子どもに見せたり、曲を聴かせたりすることがありますが、親が努力をする割には子どもが興味を示さなかったりするものです。それよりも親が見たいもの聞きたいものを楽しく見聞きすることの方がよほど子どもに影響を与えたり、子どもも楽しんだりすると思います。親も無理して頑張らないで、素直な自分のまま、素直に楽しめば良いのかもしれませんね。家内と三男を見ていてそう思いました。

今日、車でラジオを聞いていたら、ベーシストのドナルド・(ダック)・ダンさんが公演先の東京のホテルで亡くなられたというニュースが流れていました。70歳だったそうです。映画『ブルース・ブラザース』にも出演されていました。たまたま、昨夜三男が久しぶりに映画を見ていたので、思い出して今日のブログで取り上げてみたのでした。ご冥福をお祈りします。

経塚巡拝 2

2012/05/14

5月の真っ青な空を背景に薄緑色の若葉のトンネルをくぐって一日歩き続けた経塚巡拝。木漏れ日がキラキラし、立ち止まるとひんやりとした風が汗をぬぐってくれます。道なき道をかき分けて山をよじ登るときはきつくても、歩みを進める感覚を足の裏に感じながら一歩一歩、上へと進めば、息が切れたり、足が痛かったり、しますが、それを超えた気持ちの良さがあります。

参加者は4歳から70歳近い方まで両若男女23名。かなりの人数です。地元の方やお寺の職員さんなど山歩きに離れている人から、普段は山歩きなどしない人もいらっしゃいます。当園の保育士も一人参加してくれました。こんな時に難しいのが、みんながどれくらいの早さで歩くかです。誰でも、自分のペースで歩くのが一番楽なのですが、歩くのが速い人がどんどん歩いて行ってしまうと、ゆっくりの人がとてもきつくなってしまいます。早い人が少し待ってあげて遅い人が追いついたらまた歩くというのでは、遅い人は休む間がありません。

前半は山を歩き慣れた人が先頭に立っていたので、慣れていない人にはすこしきつかったかもしれません。しかし、後半は子どもが前を歩いていたので、かなりゆっくりとしたペースになりました。
前半のみんなが元気があるうちに、少し頑張って歩き、後半の疲れてきたところでペースが落ちたので、年長者や歩き慣れない女性の方はとても助かったとおっしゃっていました。

社会にはいろいろな人がいます。その中には子どもや、高齢者、しょうがいのある人など弱い立場の人がいます。弱い立場の人が一番大切にされる社会が健全な社会だと聞いたことがあります。

山歩きは遅い人に合わせるのが基本ですが、今回も一番弱い子どもや、年長者、女性にあったペースで歩けたことがみんなの満足につながったのだと思います。後半先頭を歩いた子どもは、「あなたのペースで歩けてとても楽だった」とみんなから感謝されていました。

いろいろな場面で、弱い人が大切にされると良いですね。

スクロール